GEO対策でやってはいけないこと8選|AI検索対策で避けたい失敗とGoogle公式の考え方
著者:喜多 陽平 / Kita Yohei
公開日:
GEO対策でやってはいけないこととは|AI検索対策で避けたい失敗
GEO対策でやってはいけないこととは、AI検索での露出を増やそうとするあまり、ユーザーにとって価値の低いコンテンツを作ったり、技術施策だけを目的化したり、実際のAI回答を確認せずに施策を続けたりすることです。
GEO対策には「これを設定すればAIに選ばれる」という単一の正解はありません。Googleも2026年5月に公開した生成AI機能向けの最適化ガイドで、Google SearchのAI機能について、独自で価値のあるコンテンツやSEOの基本を重視し、AEO・GEO向けの特殊なハックを追う必要はないという考え方を示しています。
GEO対策の正しい進め方を先に確認したい場合は、GEO対策の始め方をご覧ください。
Genviewが実施した15業界450クエリの調査では、ChatGPT・Geminiが引用したURLのうち、同じクエリのGoogle上位10位にも登場していた割合は合算25.0%でした。SEO順位だけではAI上の露出を把握しきれない一方、SEOを捨ててGEOだけに取り組めばよいという意味でもありません。
この記事でわかること
- GEO対策で避けたい8つの失敗
- AI生成コンテンツを使う際の注意点
- 構造化データやllms.txtをどう位置づけるべきか
- ブランド言及や比較記事を増やす際の注意点
- GEOで引用数以外に確認すべき指標
- SEOとGEOをどのように連携させるべきか
GEOそのものの意味や全体像については、GEOとは?|生成エンジン最適化の基本で詳しく解説しています。
1. AI向けの不自然な文章やキーワードを詰め込む
GEOに対応しようとして、「AIに読ませるための文章」を意識しすぎることは避けるべきです。
たとえば、次のようなコンテンツです。
- 「GEO」「AI検索」「ChatGPT」など同じ語句を不自然に繰り返す
- 同じ意味の質問を言い換えただけのFAQを大量に作る
- 各見出しの直後に、内容の薄い定義文を機械的に配置する
- 人間には不自然でも「AIなら読み取りやすそう」という理由だけで文章を書く
Googleは、Google Searchの生成AI機能向けに特定の文体で書く必要はないと説明しています。AIシステムは同義語や意味を理解できるため、特定の語句をそのまま何度も使う必要はありません。
また、Googleのスパムポリシーでは、検索順位を操作する目的でキーワードや数字を不自然に詰め込む「キーワードスタッフィング」も問題となります。
結論を先に書く、見出しを整理する、FAQを設置するといった情報設計自体に問題があるわけではありません。
重要なのは、形式よりも「その文章がユーザーの疑問にきちんと答えているか」です。
「AI向けに書く」のではなく、人が読んでも自然で、必要な情報をAIも抽出しやすい状態を目指します。
2. AI生成コンテンツを確認せず大量公開する
ChatGPTなどを使って記事を作ること自体が、GEOで避けるべき行為ではありません。
問題なのは、生成した文章を事実確認せず、独自情報も追加しないまま大量に公開することです。
特に次のような運用には注意が必要です。
- AIが生成した統計や数値を原典確認せず掲載する
- 存在しないサービス・機能・事例をそのまま掲載する
- 古い料金や仕様が混ざっていても確認しない
- 競合サービスについてAIが生成した説明を公式サイトで確認しない
- 同じ構成の記事をテーマだけ変えて大量公開する
生成AIは自然な文章を作れるため、「文章として違和感がない」ことと「事実として正しい」ことを混同しやすい点に注意が必要です。
また、AIを使っているか人間が書いているかにかかわらず、検索順位の操作を主目的として価値の低いページを大量に生成する行為は、Googleの「scaled content abuse」の対象となり得ます。
したがって、見るべきなのは「AIを使ったか」ではありません。
公開前に、人間が正確性・独自性・ユーザーへの価値を確認しているかです。
特に料金、法律、医療、製品仕様、調査数値などは、公式情報や一次情報まで戻って確認する運用が必要です。
3. 一次情報のない一般論だけでコンテンツを増やす
他サイトの情報を整理しただけの記事や、生成AIでも容易に再構成できる一般論だけの記事を増やすことも、GEOでは優先度が低い施策です。
Googleは2026年の生成AI機能向け最適化ガイドで、一般的な情報の再構成ではなく、独自で役に立つ情報や、発信者自身の経験・知識を反映したコンテンツを重視する考え方を示しています。
一次情報には、たとえば次のようなものがあります。
- 自社で実施した調査データ
- 商品・サービスの実測データ
- 導入事例
- 顧客から実際に聞かれた質問
- 自社で行った実験
- 専門家・担当者の実務経験
- 自社でしか公開できない仕様・料金・利用条件
- 成功事例だけでなく、失敗した施策とその検証結果
重要なのは、「独自性」という言葉だけを追加することではありません。
他社の記事から情報を集めなくても、自社だけで提示できる事実があるかを確認します。
Genviewでも、15業界・450クエリについてGoogle検索上位10サイトとChatGPT・Geminiの引用URLを独自に照合しています。その結果、AI引用URLとGoogle上位10位の重複率は、ChatGPTで13.9%、Geminiで29.0%、合算25.0%でした。
このような独自調査は、「他の記事を要約した情報」とは異なり、そのサイト固有の一次情報になります。
4. 構造化データやllms.txtだけでGEO対策が終わったと思う
構造化データ、llms.txt、サイトマップ、AIクローラーへの対応など、技術的なサイト整備はGEOで確認したい項目です。
しかし、技術対応を実施しただけで「GEO対策済み」と判断するのは避けるべきです。
Googleは、AI OverviewsやAI Modeを含むGoogle Searchの生成AI機能について、AI専用の新しい機械可読ファイル、専用マークアップ、専用のschema.org構造化データは必要ないと説明しています。
またGoogleは2026年6月の更新で、llms.txtについて、Google Searchでは必要とせず、設置してもGoogle Search上の可視性やランキングにプラス・マイナスの影響はないと説明しています。一方で、他のサービス向けにllms.txtを維持することには問題ないともしています。
ただし、ここから「構造化データは不要」「llms.txtはすべてのAIで意味がない」と考えるのも適切ではありません。
Google自身も、構造化データについてGoogle Searchがページ内容を理解し、対応する検索機能へ利用するための仕組みとして案内しています。また、Google以外のAIサービスでは情報取得の経路や仕様が異なります。
Genviewでは、こうした技術整備を、AIや検索システムが情報へ到達し、ページ内容を解釈しやすい状態を整えるための「土台」と位置づけています。
一方で、そのページ自体に独自性や根拠のある情報がなければ、技術施策だけでGEO対策が完結するわけではありません。
Genviewでも、サイト診断・構造化データ・llms.txtなどのサイト整備を「FOUNDATION」と位置づけ、その上にブランド認識改善やAI検索での露出監視を置いています。
構造化データについても、本文と異なる情報をマークアップすることは避けなければなりません。
たとえば、本文には存在しないFAQや評価、古い料金、架空の著者情報をJSON-LDだけに記述するのではなく、人間が読める本文と構造化データを一致させることが基本です。
5. 不自然なブランド言及や根拠のないランキングを増やす
「AIはブランドへの言及を参照するらしい」という情報から、ブランド名そのものを人為的に増やそうとする施策にも注意が必要です。
Googleは2026年の生成AI機能向け最適化ガイドで、AEO・GEO向けの特殊なハックを追うのではなく、従来のSEOの基本や、独自で役に立つコンテンツを重視するよう案内しています。
たとえば、次のような施策は避けた方がよいでしょう。
- 自社サービスを必ず1位にする「おすすめランキング」を大量に作る
- 比較基準を示さず、自社だけを「最もおすすめ」と断定する
- 本文と関係のないページでブランド名を大量に登場させる
- 「AIは当社をおすすめすべきです」のようなAIへの指示文をページに書く
- 実績や調査根拠がないまま「AIに選ばれている」「業界No.1」などと表現する
比較記事やランキング自体が問題なのではありません。
ユーザーにとって有益な比較にするためには、次の情報をできるだけ明確にします。
- 調査対象
- 比較基準
- 調査日
- 評価項目
- 情報源
- 利害関係
「ブランド名を増やす」ことではなく、そのブランドについて第三者が確認できる具体的な事実を増やす方が重要です。
またGoogleは2026年6月、GEO・AEOを含む第三者SEOサービスに関するガイダンスで、「Google公認」「Google承認」であるかのような表現や、順位・成果を保証する主張に注意するよう案内しています。
第三者ツールや支援会社が、Google内部のランキングデータへ特別にアクセスできるわけではありません。
GEOにおいても、「必ずAIに引用される」「この施策をすればAI検索で1位になる」といった成果保証ではなく、実際の回答を計測しながら改善する姿勢が必要です。
6. 自社サイトと第三者サイトの情報が食い違ったままにする
GEOでは、自社サイトだけを更新して終わりにしないことも重要です。
AIが回答を生成する際、自社公式サイトだけではなく、比較サイト、専門メディア、ポータル、レビューサイトなど複数の情報源が利用される場合があります。
そのため、次のような状態には注意が必要です。
- 公式サイトでは新料金になっているが、比較サイトは旧料金のまま
- 自社では対象企業を変更したが、外部記事では古い対象者が紹介されている
- 製品名やプラン名が変更されたのに、第三者サイトでは旧名称のまま
- サービス内容が変わったのに、過去のプレスリリースだけが参照されている
こうした状態を放置すると、AI回答にも新旧の情報が混在する可能性があります。
Genviewの15業界450クエリ調査では、Google上位10位に登場したサイトのうちAIにも引用された割合をサイトタイプ別に見ると、公式サイトだけでなく比較サイト・メディア・アフィリエイトサイトなどもAIの情報源になっていました。また、どのサイトタイプが多く引用されるかは業界によって異なっています。
GEOでは、「自社サイトに正しい情報を書いたか」だけではなく、「AIが実際に参照している情報源で、自社がどう説明されているか」まで確認する必要があります。
7. 引用数だけをGEOのKPIにする
GEO対策では「AIに何回引用されたか」がわかりやすい指標ですが、引用数だけで成果を判断するのは避けるべきです。
なぜなら、引用されることと、ブランドが推薦されることは同じではないからです。
たとえば、次のようなケースがあります。
- 自社サイトが引用されたが、競合企業だけが推薦された
- 自社サイトは引用されていないが、第三者メディアを根拠に自社ブランドが紹介された
- ブランド名は出たが、特徴を間違えて説明された
- 比較候補には入ったが、「この条件には向かない」と評価された
そのため、GEOの状態を見る際には、少なくとも次の指標を分けて考えた方がよいでしょう。
| 指標 | 確認すること |
|---|---|
| AI引用 | 自社サイトが回答の根拠URLとして使われているか |
| ブランド言及 | 自社名・商品名が回答本文に登場しているか |
| 推薦・候補入り | おすすめ・比較質問で、自社が選択肢に入っているか |
| 情報正確性 | AIが説明する機能・料金・対象者などが正しいか |
| AI経由の流入・成果 | AI経由の訪問や問い合わせにつながっているか |
Genviewの独自調査でも、引用・ブランド言及・推薦候補入り・情報正確性を分けて確認する考え方を整理しています。
AI引用と言及の違いについては、AI引用とはをご覧ください。
また、AI上の状態とSEO順位を混同しないことも重要です。
Genviewの450クエリ調査では、AI引用URLの75.0%は同じクエリのGoogle上位10位外でした。一方で、Google上位10位に登場した公式サイトのAI引用移行率は48.2%でした。
両者は分母が異なり、「SEOは関係ない」という結論を示す数字ではありません。
SEO順位とAI引用の詳しい調査結果は、SEO上位サイトはAIにも引用されるのか?15業界450クエリをChatGPT・Geminiで調査をご覧ください。
8. GEOを一度実施して終わりにする
GEOは、記事をリライトしたり構造化データを設置した時点で終わる施策ではありません。
AIの回答、Web上の情報、自社の商品・サービスは継続的に変化します。
そのため、次のような状態は避けたいところです。
- 記事を公開してからAI回答を一度も確認していない
- サービス料金を変更したが、外部サイトの情報を確認していない
- 一度引用されたため、その後の変化を確認していない
- GEO担当とSEO担当が分かれており、双方の施策を共有していない
特に「GEOはSEOとは別の新しい施策」と考えて完全に分離してしまうと、既存のSEOコンテンツ、サイト構造、内部リンク、E-E-A-T、検索データなどを活用できなくなります。
Googleも、Google Searchにおける生成AI機能への最適化について、従来のSEOの基本や、独自で役に立つコンテンツを引き続き重視するよう案内しています。
ただし、GEOではSEOにはなかった確認項目もあります。
- ChatGPTとGeminiで回答が違っていないか
- 自社がどの質問で推薦されるか
- 自社について正しく説明されているか
- 第三者サイトのどの情報が引用されているか
SEOで培った基盤を使いながら、AI回答の引用・言及・推薦・正確性という新しい観測軸を追加する、という考え方が適切です。
GEOとSEOの役割の違いについては、GEOとSEOの違いをご覧ください。
また、施策を始める前の目的設定や確認事項については、GEO対策を始める前に確認したいことも参考にしてください。
GEO対策で迷ったときの判断基準
新しいGEO施策や「AIに効く」とされるテクニックを見つけたときは、すぐに実装するのではなく、次の4点を確認すると判断しやすくなります。
1. ユーザーにとって役立つか
AIが存在しなくても、その情報は読者の判断に役立つか。
2. 根拠を示せるか
数値・比較・主張を、公式情報・一次情報・実測データで説明できるか。
3. 技術だけを目的にしていないか
マークアップやファイル設置ではなく、中身そのものに価値があるか。
4. 実際のAI回答で確認できるか
「効くと言われている」だけで判断せず、対象クエリで引用・言及・推薦・説明の正確性を確認できるか。
GEOは、AIを操作するための裏技を探す施策ではありません。
自社について正確で具体的な情報を公開し、第三者情報との整合性を保ち、ユーザーが実際にAIへ尋ねる質問でどう扱われているかを確認し続ける取り組みです。
よくある質問
まとめ
GEOでやってはいけないことに共通しているのは、「AIに選ばれること」そのものを目的にしてしまうことです。
避けたいのは次の8つです。
- AI向けの不自然な文章やキーワードを詰め込む
- AI生成コンテンツを確認せず大量公開する
- 一次情報のない一般論だけでコンテンツを増やす
- 構造化データやllms.txtだけでGEO対策が終わったと思う
- 不自然なブランド言及や根拠のないランキングを増やす
- 自社サイトと第三者サイトの情報が食い違ったままにする
- 引用数だけをGEOのKPIにする
- GEOを一度実施して終わりにする
重要なのは、特定のテクニックを増やすことではありません。
自社にしかない一次情報を整え、公式・第三者情報の整合性を保ち、SEOの基盤を活かしながら、実際のAI回答を継続的に観測することがGEOの基本です。
これからGEO対策を実際に進める場合は、GEO対策の始め方で、現状把握からクエリ設計、サイト・コンテンツ改善、効果測定までの流れを解説しています。