著者:喜多 陽平 / Kita Yohei
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Grok(グロック)とは、xAIが提供するAIアシスタントです。「Grok」という名称は、ユーザーが利用するAIサービスだけでなく、xAIが開発するGrokモデル群にも使われています。

Grokの特徴の一つが、最新情報を必要とする場合にWeb SearchやX Searchを利用できることです。一般Webの情報だけでなく、X上の公開情報も検索して回答材料として利用できます。

ただし、Grokがすべての回答でXやWebを検索するわけではありません。また、X上でブランドが多く言及されていること自体が、Grokの評価や推薦を直接決めると確認されているわけでもありません。

GEOの観点では、Xへの投稿量を増やすことを「Grok対策」と考えるのではなく、自社にとって重要なクエリでGrokが何と回答し、どの情報を根拠としているかを実際に確認することが重要です。

30秒でわかる結論
  • Grokは、xAIが提供するAIアシスタントです。
  • 「Grok」はユーザー向けサービスだけでなく、Grokモデル群の名称にも使われます。
  • Grokは必要に応じてWeb SearchX Searchを利用し、最新のWeb情報やX上の公開情報を回答材料にできます。
  • モデルが学習済みの知識を使うことと、回答時にWebやXを検索することは別の仕組みです。
  • Xの公開データがモデルの学習・微調整に利用される場合がありますが、それも回答時のX Searchとは区別する必要があります。
  • X上の言及数や評判が、そのままGrokの評価・推薦を決めるとは確認されていません。
  • GEOでは、重要なクエリごとにGrokの回答・言及・情報源を実際に確認します。

GrokとxAIの関係

Grokを提供しているのは、AI企業のxAIです。

xAIの公式ドキュメントでは、GrokはxAIのAIアシスタントとして説明されており、Webのgrok.comやiOS・Androidアプリなどで利用できます。X上でもGrokを利用できますが、GrokはX内だけで提供されるサービスではありません。

参考:xAI|Welcome to Grok

ここで注意したいのが、Grokという名称が「モデル」と「サービス」の両方で使われることです。

区分 意味
Grok models xAIが開発するAIモデル群
Grokサービス Grokモデルに検索などの機能を組み合わせ、ユーザーが実際に利用するAIアシスタント

xAIは複数のGrokモデルを提供しており、APIから利用できるモデルもあります。モデル単体と、grok.comやXなどでユーザーが使うサービス全体は同じものではありません。

参考:xAI|Grok Models & Pricing

GrokとX(旧Twitter)の関係

GrokはXと密接に連携しています。

X上からGrokを利用できるだけでなく、Grokは必要に応じてX上の公開ポストを検索し、回答に利用できます

X公式では、Grokがユーザーの質問に回答する際、Xの公開ポストを検索したり、インターネット上でリアルタイムWeb検索を行ったりするかどうかを判断する機能を持つと説明しています。

参考:Xヘルプセンター|Grokについて

そのため、GrokにとってXは単なる提供画面ではなく、回答時に利用できる情報源の一つでもあります。

ただし、Grokがすべての回答でXを検索するという意味ではありません。

また、「Xで多く言及されているブランドほどGrokに高く評価される」という仕組みが公式に確認されているわけでもありません。

GrokはWebやX上の最新情報を検索できる

Grokのモデルが持つ学習済み知識と、回答時に外部情報を検索する仕組みは別です。

xAIのモデルドキュメントでは、検索ツールを利用しない場合、モデルがリアルタイムの出来事へ自動的にアクセスするわけではないことが説明されています。最新情報を利用する場合は、Web SearchやX Searchなどの検索ツールを組み合わせます。

参考:xAI|Grok Models & Pricing

xAI APIでも、Web SearchとX Searchは、モデルの文章生成とは別に利用できるサーバーサイドのツールとして提供されています。

参考:xAI|Tools Overview

そのため、Grokを、

学習済み知識だけで答える「学習型モード」/XやWebを使う「リアルタイム参照モード」

という2つの正式モードに分けて理解する必要はありません。

重要なのは、モデルの知識と、回答時の検索・取得を区別することです。

AI検索全体で外部情報を取得し、回答を生成する仕組みについては、AI検索の仕組みとは|情報取得からLLMによる回答生成までで詳しく解説しています。

Web SearchとX Searchの違い

Grokが利用できる外部情報取得の仕組みとして、xAIはWeb SearchX Searchを提供しています。

Web Search

Web Searchは、インターネット上のWeb情報を検索するための機能です。

xAIは、Web SearchによってリアルタイムにWebを検索し、Webページへアクセスして、質問に関連する最新情報を取得できると説明しています。

参考:xAI|Web Search

企業の公式サイト、ニュース、記事など、一般Web上に公開されている情報が対象になります。

X Search

X Searchは、X上の情報を検索するための機能です。

GrokはX上のリアルタイムな公開情報へアクセスでき、質問に応じて公開ポストなどを回答材料として利用できます。

参考:Xヘルプセンター|Grokについて

項目 X Search Web Search
主な対象 X上の公開情報 一般Web
情報の例 公開ポストなど 企業サイト、記事、Webページなど
特徴 X上で現在公開されている情報を取得できる Web上の最新情報を検索できる

Grokがどちらを使うか、あるいは検索自体を行うかは、質問や利用環境によって異なります。

X公開データの「回答時利用」と「学習利用」は別

GrokとXの関係を理解するうえで特に重要なのが、X上の公開データが使われる経路を分けて考えることです。

大きく分けると、次の2つがあります。

  1. 回答時にX Searchで公開情報を取得する
  2. モデルのトレーニングや微調整に公開データが利用される場合がある

Xは、公開ポスト、公開ポストに関連するメタデータ、公開Spaces、公開プロフィールなどの公開データや、X上のGrokとのやり取りを、Grokなどの生成AIモデルのトレーニングや微調整のためにxAIと共有する場合があると説明しています。

参考:Xヘルプセンター|Grokについて

一方、X Searchは、質問に回答する時点でX上の公開情報を検索する仕組みです。

X上の投稿がGrokの回答に使われたからといって、その投稿がGrokモデルに学習されたとは限りません。

逆に、何らかの公開データがモデルの学習に使われたとしても、その情報源が現在の回答で引用・表示されることが保証されるわけでもありません。

GEOでGrokをどう確認するか

GrokではX上の公開情報が回答材料になる場合があるため、GEOでもWebサイトだけを見るのではなく、Grokが実際に何を回答しているかを確認することが重要です。

たとえば、自社にとって重要なクエリについて、次のような点を確認します。

  • 自社ブランド・商品・サービスが回答に登場するか
  • 自社についてどのように説明されているか
  • 事実と異なる説明がないか
  • 競合とどのように比較されているか
  • Web上のどの情報源が使われているか
  • X上の公開情報が回答材料として使われているか

ここで重要なのは、「Xに投稿すればGrok対策になる」と単純化しないことです。

GrokがX上の公開情報を検索できることは公式に確認できますが、Xへの投稿数、ブランドへの言及数、ポジティブ・ネガティブな評判などが、Grokの推薦順位を直接決めるという公式な仕組みは確認されていません。

そのため、まずは実際の回答を観測し、どのクエリで、どのような情報が使われているかを確認します。

AI回答における「引用」「言及」「推薦」の違いについては、AI引用とは?言及・推薦との違いとAIが参照する情報源を解説をご覧ください。

Grokに関連するAIクローラーはどう考えるか

GrokがWeb SearchによってWeb上の情報を検索できることは、xAI公式情報から確認できます。

参考:xAI|Web Search

一方で、Grokに直接対応するWeb crawlerについては、Googlebotなどと同じレベルで用途・User-Agent・制御方法が公式に整理されているとは限りません。

そのため、このページでは、公式に確認できていないcrawler名やrobots.txtの制御方法を推測して掲載しません。

AI crawlerやrobots.txtを含む一般的な考え方については、AIボットクロールとはをご覧ください。

また、robots.txtの設定だけでGrokの引用や回答への採用が保証されるわけではありません。

GenviewによるGrokの位置づけ

Genviewでは、GrokをChatGPTやGeminiなどと同様に、重要なクエリにおけるAI回答を個別に確認する対象の一つとして捉えています。

AIプラットフォームによって回答内容や利用する情報源が異なる可能性があるため、「1つのAIで自社が正しく表示されているから、他のAIでも同じ」とは判断できません。

Genviewでは、ChatGPT・Geminiを標準に、Claude・Perplexity・Grokをオプションとして、複数AIにおけるクエリごとの言及・参照状況などを確認できます。

Grokを確認する場合も、自社にとって重要な質問で、Grokが自社をどう説明しているかを起点にします。

クエリ単位でAIの言及・参照状況を確認する方法については、Genviewのクエリ改善とは|AIの言及・参照状況と改善方法を確認をご覧ください。

ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexityなどとの特徴の違いについては、主要AIプラットフォームの比較で整理しています。

関連する用語

  • AI検索の仕組み:AIが外部情報を取得し、回答へ利用する全体の流れを理解するためのページです。
  • AI引用:AIが回答内で情報源を示す「引用」と、言及・推薦などとの違いを解説しています。
  • AIボットクロール:AIサービスや検索システムに関連するcrawlerとWebサイトへのアクセスについて解説しています。
  • RAG:外部情報の取得と生成を組み合わせる一般的な仕組みです。GrokがWeb SearchやX Searchを利用すること自体を、ここでは「Grokが公式にRAGを採用している」という意味では扱いません。

Grokについてよくある誤解

誤解①「GrokはXの中だけで使うAI」

GrokはX上でも利用できますが、X専用のAIサービスではありません。

xAIはGrokをgrok.comやiOS・Androidアプリでも提供しています。

参考:xAI|Welcome to Grok

そのため、Grok = Xではありません。

誤解②「Grokはすべての回答でXの情報を使う」

GrokはX上の公開情報を検索できますが、すべての質問でX Searchを利用するわけではありません。

X公式でも、Grokは質問への回答時に、Xの公開ポスト検索やリアルタイムWeb検索を実行するかどうかを判断すると説明しています。

誤解③「Xで多く言及されればGrokに推薦されやすくなる」

X上の公開情報がGrokの回答材料になる場合はあります。

しかし、

X上のMention数が増える → Grokから高く評価される → 推薦されやすくなる

という直接的な仕組みが公式に確認されているわけではありません。

GEOでは投稿数だけを見るのではなく、実際の重要クエリでGrokが何と回答し、どの情報を利用しているかを確認する必要があります。

よくある質問

Q

GrokはX(旧Twitter)のAIですか?

A

GrokはxAIが提供するAIアシスタントです。X上からも利用でき、X上の公開情報を検索できる点でXと密接に連携していますが、Grok自体がXそのものというわけではありません。grok.comやiOS・Androidアプリでも利用できます。

Q

GrokはXの情報だけで回答するのですか?

A

いいえ。Grokは必要に応じてX Searchだけでなく、Web Searchを利用して一般Web上の情報を検索できます。また、検索ツールを利用せず、モデルの学習済み知識をもとに回答する場合もあります。

Q

GEOではGrokについて何を確認すればよいですか?

A

自社にとって重要なクエリをGrokへ実際に質問し、自社が言及されるか、どのように説明されるか、事実誤認がないか、どの情報源が使われているかを確認します。X上の公開情報が回答材料になる場合もありますが、Xへの投稿数やMention数だけでGrokの推薦が決まるわけではありません。

参考文献・参考ページ

一次情報・公式情報

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