著者:喜多 陽平 / Kita Yohei
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Perplexity(パープレキシティ)とは、Perplexity AIが提供するAI Answer Engine(AIアンサーエンジン)です。

ユーザーの質問に応じてWeb上の情報を検索・取得し、AIモデルを使って複数の情報源を整理・統合したうえで、回答とともにCitation(情報源)を表示することを特徴としています。

Perplexityは単一のLLMそのものではありません。また、「Perplexity=RAG」と単純に捉えるのも正確ではありません。Web Search、Retrieval、AIモデルによる回答生成、Citationなど、複数の仕組みを組み合わせて提供されるサービスとして理解することが重要です。

30秒でわかる結論
  • Perplexityは、Perplexity AIが提供するAI Answer Engineです。
  • ユーザーの質問に応じてWebを検索し、関連情報を取得して回答を生成します。
  • 回答には、根拠となった情報源がCitationとして表示されます。
  • Perplexityは単一の固定LLMだけで動くサービスではなく、複数のAIモデルを利用できます。
  • PerplexityとRAGは同じものではありません。RAGは外部情報を取得して回答生成に利用する一般的な技術パターンです。
  • PerplexityBotはWebクロールに使われるcrawlerですが、クロールされることと回答でCitationされることは同じではありません。
  • GEOでは、Citation数だけでなく「どの質問で自社が登場するか」「どの情報源が使われるか」「自社について正しく説明されているか」を確認することが重要です。

AI検索全体の回答生成プロセスについては、AI検索の仕組みとは|情報取得からLLMによる回答生成までで詳しく解説しています。

Perplexityとは

Perplexityは、米国のPerplexity AIが提供するAI Answer Engineです。

ここでは、Perplexity AIとPerplexityを分けて考えると理解しやすくなります。

  • Perplexity AI:サービスを提供する企業
  • Perplexity:同社が提供するAI Answer Engine

Perplexityに質問を入力すると、Web上の情報を検索し、質問に関連する情報を取得したうえで、それらをAIモデルで整理・統合し、自然言語による回答を生成します。

その際、回答の根拠として使用した情報源がCitationとして表示されるため、ユーザーは回答だけでなく、参照された元情報も確認できます。

従来の検索エンジンでは、検索結果に表示された複数のページをユーザー自身が開き、情報を読み比べながら答えを探すことが一般的でした。

一方、Perplexityでは、Web検索と回答生成が一つの体験として提供されます。

ただし、PerplexityはAI検索という概念そのものではありません。AI検索全体の定義や代表的なサービスとの関係については、AI検索とは?をご覧ください。

Perplexityはどのように回答を作るのか

Perplexityの回答生成は、概念的には次のように整理できます。

Web Search → Retrieval → AIモデルによる回答生成 → Citation / Sources

まず、ユーザーの質問に関連するWeb上の情報を検索します。

次に、検索対象となった情報の中から、回答に必要な内容を取得します。この「必要な情報を取得する処理」がRetrievalです。

取得した情報はAIモデルによって整理・統合され、ユーザーへの回答として生成されます。

そして、回答の根拠として利用した情報源がCitationやSourcesとして表示されます。

ただし、これらは同じ処理ではありません。

Web Searchで見つかったページがすべてRetrievalされるわけではなく、Retrievalされた情報がすべて回答に採用されるとも限りません。また、取得されたすべての情報源が必ずCitationとして表示されるわけでもありません。

そのため、「クロールされた → Retrievalされた → Citationされた」という単純な一方向の関係として理解しないことが重要です。

AIが外部情報を取得して回答を生成する全体的な仕組みについては、AI検索の仕組みで詳しく解説しています。

PerplexityとRAGの関係

PerplexityはWeb上の情報を取得し、その情報を利用して回答を生成するため、RAG(Retrieval-Augmented Generation)と関連の深いサービスです。

RAGとは、外部から取得した情報をLLMなどによる回答生成に利用する一般的な技術パターンです。

Perplexity = RAG と同一視するのは適切ではありません。

Perplexityは、Web Search、Retrieval、情報源の評価、AIモデルによる回答生成、Citationなどを組み合わせて提供されるサービスです。

また、サービスの機能や利用状況によって外部情報の扱いが異なる場合があるため、「Perplexityは必ず常時RAGで動作する」と固定的に捉える必要もありません。

RAGそのものの定義や仕組みについては、RAGとはをご覧ください。

Perplexityは単一のAIモデルではない

Perplexityは、1つの固定されたLLMだけで提供されているサービスではありません。

利用する機能やプランなどによって、複数のAIモデルを利用できます。

そのため、「Perplexityの学習済みモデルがWeb情報を取得している」という説明よりも、PerplexityがWebから情報を取得し、利用可能なAIモデルを使って回答を生成すると考える方が正確です。

AIサービスとLLMそのものは同じものではありません。

LLMについて詳しく知りたい場合は、LLMとは?をご覧ください。

PerplexityのCitationとは

Perplexityの大きな特徴の一つが、回答とともに情報源を示すCitationです。

Citationが表示されることで、ユーザーは回答の根拠となったWebページを確認し、必要に応じて元の情報源へ移動できます。

企業側から見ると、「自社サイトが検索結果に存在するか」だけでなく、どの質問に対して、自社サイトや第三者サイトが回答の情報源として使われているかも確認対象になります。

ただし、Citationについては次の点を分けて考える必要があります。

  • Citationされることと、回答内容が必ず正しいことは同じではありません
  • Citationされることと、自社ブランドが推薦されることは同じではありません
  • Citationされることと、ユーザーが必ずそのURLをクリックすることは同じではありません
  • Citationされることと、売上やコンバージョンが発生することは同じではありません

Citationは、GEOで確認する重要な状態の一つですが、それだけで成果全体を判断するものではありません。

AI Citation、AI Mention、Recommendationなどの違いについては、AI引用とは?で詳しく解説しています。

PerplexityBotとは

Perplexityでは、Web上の情報を取得するためのcrawlerとしてPerplexityBotが公開されています。

Perplexityの公式ドキュメントでは、PerplexityBotはWebサイトをクロールし、Perplexityの検索結果でWebサイトを見つけたりリンクしたりするために利用されるcrawlerとして説明されています。

PerplexityBotは、robots.txtによるクロール制御の対象です。

また重要なのは、PerplexityBotによるWebクロールと、foundation modelの事前学習は同じものではないという点です。

Perplexityは、PerplexityBotをfoundation modelのpre-training用コンテンツ収集には使用しないと説明しています。

つまり、「PerplexityBotにクロールされた = そのページがAIモデルの事前学習データになる」という関係ではありません。

AI関連crawler全般とrobots.txtの考え方については、AIボットクロールとはをご覧ください。

PerplexityBotとPerplexity-Userの違い

Perplexityの公式Crawler Documentationでは、PerplexityBotとは別にPerplexity-UserというUser-Agentも案内されています。

両者は目的が異なります。

  • PerplexityBot:検索インデックスの構築・更新などに利用されるcrawler
  • Perplexity-User:ユーザーからのリクエストに応じてWebページを取得するために利用されるUser-Agent

この違いは、PerplexityのWeb情報取得を理解するうえで重要です。

つまり、PerplexityBotだけを見れば、PerplexityがWeb情報を取得するすべての経路を把握できるわけではありません。

そのため、PerplexityBotへのアクセス可否だけを見て「Perplexityに自社情報が出る/出ない」と判断するのは適切ではありません。

robots.txtでPerplexityBotをブロックするとどうなるか

PerplexityBotはrobots.txtの指示を尊重すると公式に説明されています。

たとえば、次のように設定した場合です。

User-agent: PerplexityBot
Disallow: /

この場合、PerplexityBotによる対象コンテンツのクロールや本文のインデックスには影響します。

ただし、PerplexityBotをブロックすれば、Perplexity上からそのサイトや情報が完全に消えるとは限りません。

Perplexityの公式情報では、robots.txtでブロックされた場合でも、ドメイン名、headline、短い事実ベースのsummaryなど、一部の情報が扱われる場合があると説明されています。

さらに、前述したPerplexity-Userなど、PerplexityBotとは異なる取得経路もあります。

そのためrobots.txtは、「Citationを発生させるための設定」としてではなく、Webサイト側がcrawlerによる取得をどのように許可・制限するかを管理する仕組みとして考える必要があります。

PerplexityBotを許可したからといって、特定ページがCitationされることが保証されるわけでもありません。

GEOでPerplexityをどう確認するか

Perplexityに対するGEOでは、単にPerplexityBotのクロール可否やCitation件数だけを見るのではなく、自社にとって重要な質問に対してPerplexityが実際にどのような回答をしているかを確認します。

たとえば、次のような項目です。

  • 自社にとって重要なクエリでブランドやサービスが言及されているか
  • 自社サイトがCitationとして表示されているか
  • どのWebサイトが情報源として使われているか
  • 自社について説明されている内容は正確か
  • 競合企業と比較されたときに、どのような違いが説明されているか
  • 情報源として自社サイトだけでなく、第三者サイトが使われているか

ここで重要なのは、Citationだけを成果指標にしないことです。

たとえば、自社サイトがCitationされていても、回答本文で競合企業が推薦されている場合があります。

反対に、自社サイトがCitationされていなくても、第三者サイトを根拠として自社ブランドが回答内で紹介される場合も考えられます。

したがって、「Citationされているか」だけではなく、どのクエリで、どのように言及・説明・比較・推薦されているかまで確認する必要があります。

Genviewでは、ChatGPT・Geminiを標準に、Perplexityをオプション対象AIとして加え、クエリごとの言及・参照状況などを継続的に確認できます。クエリ単位でのAI回答の確認方法については、Genviewのクエリ改善をご覧ください。

Perplexityでよくある誤解

誤解①「Perplexityは常にRAGだけで動いている」

PerplexityはWeb検索やRetrievalを活用するため、RAGと関連の深いサービスです。

ただし、PerplexityというサービスそのものとRAGは同じものではありません。

また、PerplexityではWeb Search、Retrieval、AIモデルによる回答生成、Citationなど複数の仕組みが組み合わされています。

そのため、「Perplexity=常時RAG型」と固定的に分類するより、それぞれの処理を分けて理解した方が正確です。

誤解②「PerplexityBotを許可すればCitationされる」

PerplexityBotをクロール可能にすることと、回答でCitationされることは同じではありません。

Webページがクロール・インデックスの対象になったとしても、その後、質問との関連性、情報の取得、回答生成での利用、Citation表示など別の段階があります。

そのため、PerplexityBotを許可しただけでCitationが保証されるわけではありません。

誤解③「PerplexityBotをブロックすればPerplexityから完全に消える」

PerplexityBotをrobots.txtでブロックすると、そのBotによる本文のクロール・インデックスには影響します。

ただし、Perplexity公式は、ブロックされたサイトについても一部の情報を扱う場合があると説明しています。

また、Perplexity-UserなどPerplexityBotとは別の取得経路もあります。

したがって、「PerplexityBotをブロックした = Perplexity上から完全に消える」とは限りません。

誤解④「PerplexityにCitationされればGEO対策は成功」

Citationは重要な確認項目ですが、それだけではGEO全体の成果を判断できません。

Citationされていても、自社について誤った説明がされていたり、競合だけが推薦されていたりする可能性があります。

GEOでは、Citationに加えて、Mention、Recommendation、回答内容の正確性、競合との比較などをあわせて確認することが重要です。

関連語

  • RAG(Retrieval-Augmented Generation):外部から取得した情報を、LLMなどによる回答生成に利用する一般的な技術パターンです。
  • Retrieval:質問に関連する外部情報を検索・取得する処理です。
  • Grounding:外部情報や特定の情報源に基づいて回答を生成する考え方です。
  • AI Citation:AI回答上で、回答の根拠となる情報源がユーザーへ示されることです。
  • AIボットクロール:AI関連サービスのcrawlerによるWebサイトの取得・巡回に関する概念です。

よくある質問

Perplexityとは何ですか?

Perplexityは、Perplexity AIが提供するAI Answer Engineです。Web上の情報を検索・取得し、AIモデルを使って複数の情報源を整理・統合した回答を生成し、その根拠となる情報源をCitationとして表示します。

PerplexityとRAGは同じものですか?

同じものではありません。RAGは、外部から取得した情報を回答生成に利用する一般的な技術パターンです。PerplexityはWeb Search、Retrieval、AIモデルによる回答生成、Citationなど複数の仕組みを組み合わせて提供されるサービスです。

PerplexityBotをrobots.txtで許可すればCitationされますか?

保証されません。PerplexityBotを許可することはWebコンテンツをクロール可能にするための条件の一つですが、クロールされたページが必ずRetrievalされ、回答に使用され、Citationとして表示されるわけではありません。

PerplexityのGEOでは何を確認すべきですか?

自社にとって重要なクエリで、ブランドやサービスがどのように言及・説明されているか、自社または第三者サイトがCitationされているか、どの情報源が利用されているか、競合とどのように比較されているかを確認します。Citation数だけで判断しないことが重要です。

参考情報源