著者:吉田 清登(株式会社FID CMO / Genview PM)

「SEOで上位表示できているから、AI検索でも問題ない」——そう考えている企業は少なくないでしょう。

15業界・450クエリを対象にした前回の調査では、Google検索の上位10サイトと、ChatGPT・Geminiが回答を作る際に引用したサイトが、必ずしも重なっていないことを確認しました。

では、Google検索の上位10位に入っているサイトの中でも、どのような種類のサイトがAIにも引用されやすいのでしょうか。

今回は、SEO上位サイトを「ブランド(事業者)サイト」「メディア」「比較サイト」「アフィリエイトサイト」「UGC・コミュニティ」の5タイプに分類し、AIにも引用された割合や、業界ごとの違いを分析しました。

30秒でわかる結論

SEO上位表示だけでは、AI回答でどの情報源が使われるかは判断できません。今回の調査では、SEO上位のブランド(事業者)サイトのAI引用移行率は48.2%でした。

  • サイトタイプ別では、ブランド(事業者)サイト48.2%、比較サイト45.1%、メディア33.3%、アフィリエイトサイト31.9%、UGC・コミュニティ14.0%でした。
  • AI引用移行率が高いサイトタイプは業界で異なり、不動産・中古車では比較サイト、SaaS・英会話ではメディアが最も高い結果でした。
  • ブランド(事業者)サイトは幅広いドメインが引用される一方、比較サイトは一部の有力ドメインが複数クエリで繰り返し引用される傾向が見られました。

本記事は、次の3部で構成しています。

  • 第1部:15業界450クエリの調査結果
  • 第2部:調査結果から考えるGEO対策
  • 第3部:15業界別・GEOで最初に確認したいこと

第1部:15業界450クエリの調査レポート

結論:SEO上位のブランド(事業者)サイトでも、AI引用移行率は48.2%

Google検索の上位10位にブランド(事業者)サイトが登場した「クエリ×ドメイン」の組み合わせのうち、同じクエリでChatGPTまたはGeminiにも引用された割合は48.2%でした。

言い換えると、Google検索の上位10位にブランド(事業者)サイトが登場した機会の半分以上では、そのサイトが同じクエリに対するChatGPT・Geminiの引用元になっていませんでした。

本記事では、この割合を「AI引用移行率」と呼びます。

AI引用移行率 = 同じクエリでGoogle上位10位かつAI引用ありとなった件数 ÷ Google上位10位に登場した件数

サイトタイプ別の結果は、次の通りです。

サイトタイプ SEO上位かつAI引用あり SEO上位かつAI引用なし AI引用移行率
ブランド(事業者)サイト 1,061件 1,141件 48.2%
比較サイト 385件 468件 45.1%
メディア 216件 432件 33.3%
アフィリエイトサイト 75件 160件 31.9%
UGC・コミュニティ 8件 49件 14.0%

全体では、ブランド(事業者)サイトのAI引用移行率が最も高く、比較サイトが3.1ポイント差で続きました。

ただし、AIに引用されやすいサイトタイプは、すべての業界で共通しているわけではありません。

業界別:AI引用移行率が最も高かったサイトタイプ

業界別に、SEO上位サイトのうちAIにも引用された割合が最も高かった主要サイトタイプを整理しました。

業界 AI引用移行率が最も高かったタイプ AI引用移行率 ブランドとの差
中古車 比較サイト 64.7% +11.3pt
不動産 比較サイト 64.6% +19.6pt
SaaS メディア 59.3% +9.3pt
化粧品 比較サイト 58.1% +4.8pt
アパレル ブランド(事業者)サイト 56.2%
食品・飲料 ブランド(事業者)サイト 54.4%
サプリ 比較サイト 53.8% +0.8pt
保険 比較サイト 52.8% +1.7pt
家電 ブランド(事業者)サイト 49.0%
旅行 ブランド(事業者)サイト 48.5%
引っ越し 比較サイト 48.2% +9.1pt
転職 アフィリエイトサイト 46.2% +3.3pt
士業 ブランド(事業者)サイト 45.4%
医療 ブランド(事業者)サイト 41.0%
英会話 メディア 40.9% +9.8pt

※「ブランドとの差」は、最もAI引用移行率が高かったタイプから、同じ業界のブランド(事業者)サイトの移行率を引いた値です。ブランド(事業者)サイト自体が最も高かった業界は「―」としています。 ※UGC・コミュニティは母数が極端に少ないため、業界別の最高タイプ判定から除外しています。 ※業界別・サイトタイプ別では母数が小さい区分もあるため、移行率は件数と併せて解釈する必要があります。

不動産・中古車では、比較サイトのAI引用移行率がブランド(事業者)サイトを11~20ポイント上回りました。

一方、保険とサプリでは比較サイトが最も高かったものの、ブランド(事業者)サイトとの差は2ポイント未満です。

とくにサプリの比較サイトは13件中7件で、AI引用移行率は53.8%でした。ブランド(事業者)サイトは185件中98件で53.0%となっており、0.8ポイントという差だけで、比較サイトが明確に優位だと結論づけることはできません。

今回の結果は「どのサイトタイプが必ずAIに引用されるか」を示すものではなく、調査対象としたクエリにおいて、サイトタイプごとにどのような引用傾向が見られたかを示すものです。

発見:ブランド(事業者)サイトは広く、比較サイトは一部ドメインが繰り返し引用される

ブランド(事業者)サイトと比較サイトでは、AI回答における現れ方にも違いが見られました。

同じ業界内で同一ドメインを1件として数えた場合、AIにも引用されたサイト群に占めるブランド(事業者)サイトの割合は67.4%でした。AIに引用されなかったSEO上位サイト群では55.0%だったため、AI引用あり群の方が12.4ポイント高くなっています。

一方、比較サイトの割合は、ドメイン単位ではAI引用あり群が12.0%、SEOのみ群が14.8%となり、AI引用あり群の方が低い結果でした。

集計方法 ブランド:AI引用あり ブランド:SEOのみ 比較:AI引用あり 比較:SEOのみ
業界内のドメイン単位 67.4% 55.0% 12.0% 14.8%
クエリ出現単位 60.8% 50.7% 22.1% 20.8%

しかし、同じドメインが複数のクエリに登場した場合も、それぞれ1件として数える「クエリ出現単位」で見ると、比較サイトの割合はAI引用あり群で22.1%、SEOのみ群で20.8%となり、ドメイン単位とは逆に、AI引用あり群の方が高くなります。

この違いは、AIに引用されたサイトの「1ドメイン当たりの平均出現クエリ数」を見ると分かりやすくなります。

サイトタイプ 業界×ドメイン数 クエリ出現数 1ドメイン当たりの平均出現クエリ数
ブランド(事業者)サイト 721件 1,061件 約1.5クエリ
比較サイト 128件 385件 約3.0クエリ

ブランド(事業者)サイトは、1ドメイン当たり平均約1.5クエリに登場していました。一方、比較サイトは平均約3.0クエリで、ブランド(事業者)サイトの約2倍です。

実際に、SUUMOは不動産業界の14クエリ、HOME'Sは不動産・引っ越しの2業界を合わせた24クエリで、AIにも引用されていました。

つまり、ブランド(事業者)サイトには「さまざまな企業・ブランドのサイトが引用される広がり」があり、比較サイトには「一部の有力サイトが複数の関連クエリで繰り返し引用される強さ」があると考えられます。

ただし、これは今回の調査時点における横断的な集計結果です。「一度引用されるようになると、その後も引用が増える」という時系列の因果関係を示したものではありません。

今回の調査から分かった3つのこと

今回の調査結果は、次の3点に整理できます。

1.SEO上位のブランド(事業者)サイトでも、AI引用移行率は48.2%

Google検索の上位10位に登場していても、同じクエリに対するChatGPT・Geminiの回答で引用されるとは限りません。

SEO順位だけでは、AI回答における自社の可視性を判断できないことが分かります。

2.AI引用移行率が高いサイトタイプは業界によって異なる

全体ではブランド(事業者)サイトのAI引用移行率が最も高いものの、不動産や中古車では比較サイト、SaaSや英会話ではメディア、転職ではアフィリエイトサイトが最も高い結果となりました。

AI回答で影響力を持つサイトタイプは、業界ごとに異なります。

3.ブランド(事業者)サイトと比較サイトでは、引用のされ方が異なる

ブランド(事業者)サイトは、AIに引用されるドメインが幅広く分布していました。

一方、比較サイトは、AIに引用されるドメインの種類が多いとは限りませんが、一部のサイトが複数の関連クエリで繰り返し登場していました。

ここまでの分析から、SEO順位だけではAI回答での可視性を判断できず、業界によってAI回答で影響力を持つサイトタイプも異なることが分かりました。

次に、この結果を企業のGEO対策にどう生かすべきかを考えます。

第2部:調査結果から考えるGEO対策

ここからは、今回の調査結果をもとに、企業がGEO対策を検討する際の確認事項を整理します。

なお、今回の調査が示しているのは、サイトタイプごとのAI引用傾向です。特定のページを改善したり、比較サイトへ掲載したりすることで、AI引用が増加するという因果効果を証明したものではありません。

以下は、調査結果から考えられる「優先的に検証する方向」としてご覧ください。

GEO対策で最初に確認したい3つのこと

1.SEO順位とAI引用を別の指標として確認する

SEO上位に表示されていても、AI回答で引用されているとは限りません。

まずは自社の重要クエリについて、次の状態を分けて確認する必要があります。

  • Google検索では自社サイトが何位に表示されているか
  • ChatGPT・GeminiなどのAIが自社サイトを引用しているか
  • AIの回答内で自社ブランドや商品が言及されているか
  • 比較・推薦の候補に自社が含まれているか
  • 自社について説明されている内容は正確か

GEOでは、SEO順位をそのまま代替指標として使うのではなく、「検索での可視性」と「AI回答での可視性」を別々に計測することが重要です。

今回使用したAI引用移行率も、実務上の指標の一つとして活用できます。

ただし、サイトの引用状況と、ブランドの言及・推薦状況は分けて見る必要があります。

  • サイトのAI引用移行率:自社ドメインがSEO上位に登場した機会のうち、AIにも引用された割合
  • ブランド言及率:対象クエリのうち、自社名・ブランド名・商品名がAI回答に登場した割合
  • 推薦・候補入り率:比較・おすすめクエリのうち、自社が選択肢として提示された割合
  • 情報正確性:AIが説明した仕様・価格・特徴・対象条件などが、公式情報と一致している割合

自社サイトが引用されていなくても、第三者サイトを根拠としてブランドが紹介される場合があります。反対に、自社サイトが引用されていても、比較・推薦の候補に入っていない場合もあります。

そのため、引用の有無だけでGEOの成果を判断しないことが大切です。

2.AI回答で実際に競っている情報源を把握する

Google検索の競合と、AI回答における競合は一致するとは限りません。

企業が通常行うSEO競合分析では、同じ商品やサービスを提供している事業者のブランド(事業者)サイトを競合として見ることが多いでしょう。

しかし今回の調査では、不動産や中古車では比較サイト、SaaSや英会話ではメディア、転職ではアフィリエイトサイトが、最も高いAI引用移行率を示しました。

GEOの競合分析では、同業他社のブランド(事業者)サイトだけでなく、AIが回答の根拠として利用している情報源を含めて確認する必要があります。

具体的には、優先クエリごとに次の点を確認します。

  • AIが最も多く引用しているドメインはどこか
  • ブランド(事業者)サイト、比較サイト、メディアなど、どのタイプが引用元の中心か
  • 自社はどの情報源を通じて説明されているか
  • 競合はどの情報源を通じて説明・推薦されているか
  • 比較・推薦・選び方の質問では、どのサイトが引用されているか
  • 自社サイトと第三者サイトの記載内容に違いがないか

GEOには、自社サイト内の情報をどのように整えるかという問題と、自社情報が第三者サイトを含む情報環境の中でどのように流通しているかという問題があります。

ブランド(事業者)サイトだけを改善対象とするのではなく、AIが参照している情報源全体を把握することが出発点になります。

3.繰り返し引用される主要情報源を特定する

今回の調査では、ブランド(事業者)サイトには多様なドメインが引用される広がりがある一方、比較サイトでは、一部の大型サイトが複数の関連クエリに繰り返し登場していました。

自社業界で引用元が少数のドメインに集中している場合、特定のサイトがAI回答における主要な情報の入口になっている可能性があります。

1つのクエリだけを確認するのではなく、関連するクエリ群を横断して、次の点を確認する必要があります。

  • 複数のクエリで繰り返し引用されるドメインはどこか
  • そのサイトでは自社と競合がどのように掲載されているか
  • 商品・サービスの仕様、価格、対象者、評価などが正確か
  • 情報の更新日や掲載内容が古くなっていないか
  • 特定のサイトに引用が集中しているのか、複数サイトに分散しているのか

引用元が分散している業界では、複数のブランド(事業者)サイトや専門サイトがAI回答に影響している可能性があります。

一方、引用元が集中している業界では、少数の主要サイトにおける自社情報の掲載状況が、複数のAI回答に関係している可能性があります。

ただし、「比較サイトが強いから掲載すればよい」「メディアが強いから記事広告を増やせばよい」と短絡的に判断することはできません。

まずは、AIが実際に何を引用し、その情報源で自社がどのように扱われているかを確認することが必要です。

業界集計から、クエリ単位の確認へ

今回の調査では、業界ごとにAI引用移行率が高いサイトタイプを比較しました。

しかし、実際のGEO対策では、業界単位の傾向だけでなく、ユーザーがAIに何を聞いているかによって、確認すべき情報源が変わります。

クエリは、大きく次の3つに分けて考えることができます。

クエリ群 内容 主な確認対象
発見・課題解決クエリ 商品・サービスを探す前段階の質問 解決方法、カテゴリ、情報源、候補ブランド
比較・選定クエリ 複数の候補を比較し、絞り込む質問 推薦候補、比較軸、選定・除外理由、第三者サイト
指名・事実確認クエリ 自社名・商品名を含む仕様・料金・特徴の確認 ブランド(事業者)サイトの引用、説明の正確性、更新情報の反映

例えば、ブランド(事業者)サイトのAI引用移行率が高い業界でも、「おすすめ」「比較」「選び方」といったクエリでは、比較サイトやメディアが引用される可能性があります。

反対に、比較サイトが強い業界でも、成分、仕様、利用方法、安全性など、一次情報が求められるクエリではブランド(事業者)サイトが引用される可能性があります。

AIに引用されやすいサイトタイプは、業界だけで決まるわけではありません。ユーザーがAIに何を聞くかによって、ブランド(事業者)サイト・比較サイト・メディアの役割は変わります。

GEO対策では、自社にとって重要なクエリを購買・検討段階ごとに整理し、それぞれの回答内容、引用元、自社の言及状況を確認する必要があります。

GEO対策は「自社サイトの最適化」だけではない

今回の調査では、SEO上位サイトでもAIに引用されるとは限らず、引用されやすいサイトタイプも業界ごとに異なりました。

GEOを検討する際は、自社サイトの情報を整備することに加えて、次の3点を確認する必要があります。

  1. 自社の重要クエリで、SEO順位とAI引用にどのような差があるか
  2. AI回答では、ブランド(事業者)サイト・比較サイト・メディアのどれが主要な情報源になっているか
  3. AIの引用元が多数のサイトに分散しているか、少数の主要サイトに集中しているか

GEOは、検索順位をAI向けの順位に置き換える作業ではありません。

AIが回答を作る際に参照する情報環境の中で、自社がどの位置にいるのかを把握することから始まります。

第3部:15業界別・GEOで最初に確認したいこと

以下は、今回確認されたサイトタイプ別の引用傾向を起点に、各業界で優先的に確認する価値がある情報項目を整理したものです。

各項目の整備がAI引用の増加を直接保証するものではありません。また、AIの出力内容を企業が完全に管理できるものでもありません。

自社の重要クエリにおけるAI回答と引用元を確認し、ブランド(事業者)サイトと主要な第三者情報源において、最新かつ正確な情報が一貫して提示されているかを検証するためのチェックリストとしてご活用ください。

アパレル

今回の調査では、ブランド(事業者)サイトのAI引用移行率が最も高い結果となりました。

最初に確認したいのは、素材、サイズ、着用感、お手入れ方法、対象者、利用シーンなど、商品選びに必要な一次情報がブランド(事業者)ページで具体的に説明されているかです。

商品画像やイメージ表現だけでなく、ユーザーが複数商品を比較するときに判断材料となる情報が、テキストでも確認できる状態になっているかを検証します。

食品・飲料

今回の調査では、ブランド(事業者)サイトのAI引用移行率が最も高い結果となりました。

原材料、栄養成分、アレルゲン、保存方法、賞味期間、摂取・利用方法など、メーカーにしか提示できない一次情報が整理されているかを確認します。

商品ページ、FAQ、ブランドサイトなどに情報が分散している場合は、内容に矛盾がなく、相互に確認しやすい構成になっているかも重要です。

家電

今回の調査では、ブランド(事業者)サイトのAI引用移行率が最も高い結果となりました。

型番ごとの仕様、対応環境、消費電力、設置条件、付属品、保証内容、シリーズ間の違いが明確になっているかを確認します。

あわせて、価格比較サイトや販売サイトに掲載されている型番・仕様・発売時期などが、ブランド(事業者)情報と食い違っていないかを検証します。

旅行

今回の調査では、ブランド(事業者)サイトのAI引用移行率が最も高い結果となりました。

プラン内容、料金条件、アクセス、設備、チェックイン・チェックアウト時間、キャンセル条件などのブランド(事業者)情報が整理されているかを確認します。

予約サイトや旅行メディアに掲載されている情報についても、ブランド(事業者)サイトと一致しているか、古いプランや条件が残っていないかを確認する必要があります。

士業

今回の調査では、ブランド(事業者)サイトのAI引用移行率が最も高い結果となりました。

対応分野、相談対象、料金、対応地域、相談の流れ、実績、担当者情報など、依頼判断に必要な情報が具体的に示されているかを確認します。

専門的な内容について、対象となる条件や例外を含め、誤解を招きにくい表現になっているかも重要です。

医療

今回の調査では、ブランド(事業者)サイトのAI引用移行率が最も高い結果となりました。

診療科、対象となる症状、検査・治療内容、医師情報、保険適用、診療時間、受診方法などが、最新かつ正確に整理されているかを確認します。

医療情報は正確性がとくに重要であるため、ブランド(事業者)サイトと主要な第三者情報源において、情報の不一致や更新漏れがないかを継続的に確認する必要があります。

中古車

今回の調査では、比較サイトのAI引用移行率が最も高い結果となりました。

車両価格、年式、走行距離、修復歴、保証、在庫状況、販売店情報などが、ブランド(事業者)情報と中古車ポータル上で一致しているかを確認します。

在庫や価格など変動しやすい情報について、更新の遅れや掲載終了車両が残っていないかも重要な確認項目です。

不動産

今回の調査では、比較サイトのAI引用移行率がブランド(事業者)サイトを大きく上回りました。

価格、空室・販売状況、所在地、間取り、設備、管理情報、初期費用などが、ブランド(事業者)サイトと主要ポータルで最新の状態になっているかを確認します。

SUUMOやHOME'Sなど、一部の大型ポータルが複数クエリで繰り返し引用されている場合は、自社物件やサービスがどのように掲載されているかを横断的に把握する必要があります。

化粧品

今回の調査では、比較サイトのAI引用移行率が最も高い結果となりました。

成分、使用方法、対象となる肌質、使用順序、商品ごとの違いなどのブランド(事業者)情報と、口コミ・ランキング・比較サイト上の説明に差がないかを確認します。

自社が伝えたい内容だけでなく、第三者サイト上でどのような特徴や対象者の商品として理解されているかも確認対象になります。

サプリ

今回の調査では、比較サイトのAI引用移行率が53.8%、ブランド(事業者)サイトが53.0%で、ほぼ同水準でした。

機能性関与成分、含有量、届出表示、研究情報、安全性、摂取目安、対象者、注意事項などの一次情報が整理されているかを確認します。

あわせて、比較サイトや解説メディアにおいて、自社商品がどのような目的・対象者の商品として紹介されているか、ブランド(事業者)情報と異なる説明がないかを検証します。

サプリは比較サイトの母数が13件と小さいため、「比較サイトがブランド(事業者)サイトより強い」と断定するのではなく、ブランド(事業者)サイトと第三者サイトの双方を確認する業界と捉えるのが適切です。

保険

今回の調査では、比較サイトのAI引用移行率がブランド(事業者)サイトをわずかに上回りました。

保障内容、保険料、加入条件、免責事項、特約、更新条件、支払条件などが、ブランド(事業者)サイトと保険比較サイトで一致しているかを確認します。

商品内容が複雑で条件によって説明が変わるため、対象条件や例外が省略され、実際の商品内容と異なる印象になっていないかも重要です。

引っ越し

今回の調査では、比較サイトのAI引用移行率が最も高い結果となりました。

対応地域、料金条件、サービス内容、オプション、補償、対応可能な荷物などが、見積もり・比較サイト上で正しく掲載されているかを確認します。

「おすすめ」「安い」「単身向け」などのクエリで、AIがどの比較サイトを引用し、どのような基準で事業者を紹介しているかも確認する必要があります。

SaaS

今回の調査では、メディアのAI引用移行率が最も高い結果となりました。

機能一覧だけでなく、対象企業、利用場面、導入事例、料金体系、連携サービス、他サービスとの違いが、第三者にも理解できる形で公開されているかを確認します。

AIが引用する専門メディアや比較・解説記事において、自社サービスの対象者や強みが正確に説明されているかも確認対象です。

英会話

今回の調査では、メディアのAI引用移行率が最も高い結果となりました。

対象レベル、講師、カリキュラム、料金、受講形式、予約条件、学習支援、想定される学習成果などが、ブランド(事業者)サイトと解説・比較記事で一致しているかを確認します。

初心者向け、ビジネス向け、子ども向けなど、利用目的ごとにAIがどのサービスを候補として提示しているかも確認する必要があります。

転職

今回の調査では、アフィリエイトサイトのAI引用移行率が最も高い結果となりました。ただし、該当件数は13件中6件と母数が小さいため、慎重な解釈が必要です。

対象職種、対象年代、求人の特徴、対応地域、支援内容、面談方法などが、ブランド(事業者)サイトとランキング・紹介記事で正しく説明されているかを確認します。

とくに「おすすめ」「年代別」「職種別」などの比較・選定クエリで、AIがどの情報源を引用し、自社をどのような利用者向けのサービスとして説明しているかを確認する必要があります。

全業界共通の確認項目

業界を問わず、GEO対策では次の項目を確認することが重要です。

  • 自社の重要クエリを、発見・比較・指名の段階に分けているか
  • SEO順位とAI引用を別々に計測しているか
  • AI回答に自社名・商品名が登場しているか
  • 自社が比較・推薦の候補に含まれているか
  • AIが引用しているページとドメインを把握しているか
  • 複数クエリで繰り返し引用される情報源を把握しているか
  • ブランド(事業者)サイトと第三者サイトの情報に不一致がないか
  • 価格・仕様・対象条件などの変更が第三者サイトにも反映されているか
  • AIの説明に誤認、欠落、古い情報がないか
  • AI・クエリ・回答日時ごとの変化を継続的に記録しているか

調査方法・集計上の注意

今回の調査は、2026年8月に、次の手順で行いました。

  1. 15業界、合計450クエリについて、Google検索結果の1~10位を記録
  2. 同じクエリをChatGPT・Geminiで実行し、回答内で引用されたURLを記録
  3. AI引用URLと、同じクエリのGoogle上位10位URLを照合
  4. 重複率をAI別・業界別・クエリタイプ別に算出
  5. Google上位10位のドメインを、同じクエリでAIにも引用された「AI引用あり」と、どちらのAIにも引用されなかった「SEOのみ」に分類
  6. 各ドメインを5つのサイトタイプに分類
  7. サイトタイプ別・業界別に構成比とAI引用移行率を算出

集計単位

AI引用移行率の集計は、原則として「クエリ×ドメイン」単位で行いました。

同じドメインが複数のクエリに登場した場合は、それぞれ別の出現として数えています。そのため、ブランド(事業者)サイトの「1,061件」はユニークなドメイン数ではなく、AI引用ありとなった「クエリ×ドメイン」の組み合わせ数です。

同じクエリでChatGPTまたはGeminiの少なくとも一方に引用された場合を「AI引用あり」としています。

集計仕様は次の通りです。

  • 同一クエリでChatGPTとGeminiの両方に引用された場合の集約方法:いずれか一方が引用していれば「両対応」とするOR条件で判定
  • URL・ドメイン・サブドメインの正規化方法:サブドメインは統合せず、www. の有無のみを除去し、それぞれ別ドメインとして扱う
  • 各クエリの実行回数:1回
  • 同一AI回答内で、同一ドメインの複数URLが引用された場合の集約方法:[要記入]
  • 本文リンク・脚注・ソース表示など、引用URLとして扱った範囲:[要記入]

サイトタイプの分類

サイトタイプの分類にあたっては、以下の整理を行いました。

  • 元データではサイトタイプがクエリ単位で付与されており、同一ドメインが掲載ページによって異なるタイプに分類されているケースがありました。ドメインごとに最も多く付けられたタイプを採用し、同数で一意に決められなかった53ドメインは集計から除外しています。
  • note.com・ameblo.jpのように、記事ごとに運営主体や性質が異なり、ドメイン単位で1つのタイプに決められないプラットフォーム2ドメインは、別途集計から除外しています。
  • SUUMO・HOME'S・goo-net・ほけんの窓口など、複数事業者の情報を集約する比較・見積もりポータルなど、サイトの機能と元の分類に差があった42ドメインは、個別に確認したうえで手動で再分類しました。
  • Yahoo!知恵袋のようなQ&A投稿サイトは、「UGC・コミュニティ」という区分を新設して分類しています。
  • 複数の機能を持ち、分類の判断が分かれる一部ドメインについては、現状の分類を維持しています。

ドメイン単位の集計では、同一ドメインが異なる業界に登場した場合、それぞれの業界で1件として数えています。そのため、記事内の「業界×ドメイン数」は、全業界を通した完全なユニークドメイン数とは異なります。

実行環境・検索条件

項目 内容
調査期間 2026年8月
ChatGPTの利用モデル gpt-4o/search
Geminiの利用モデル 2.5-flash
検索機能の有無 RAG検索あり
各クエリの実行回数 1回

公開時に併記する調査条件

調査結果の再現性と解釈可能性を高めるため、公開時には以下の情報も併記します。

  • ChatGPT・Geminiの利用プラン
  • Google検索結果の取得地域・言語・デバイス・ログイン状態
  • クエリの選定方法
  • AI回答における引用URLの判定基準

今回の調査が示したのは、SEO順位だけでは、AI回答上の競争状況を判断できないということです。

GEOで確認すべきなのは、自社が検索上位にいるかだけではありません。重要クエリごとに、AIがどのサイトを根拠として引用し、自社・競合・比較サイト・専門メディアをどのように説明し、比較・推薦しているかを把握する必要があります。

自社サイトと第三者サイトを分けて考えるのではなく、AIが参照する情報環境全体の中で、自社情報がどのように流通し、理解されているかを継続的に確認することが、GEO対策の出発点になります。

Genviewでは、Googleの検索順位とは分けて、AI回答における自社・競合の言及状況や引用元を、実際の回答と件数に基づいて継続的に追跡できる「クエリ改善」機能を提供しています。

今回の調査結果の詳細や、業界別・クエリ別の分析について詳しく知りたい方は、こちらからお問い合わせください。

参考サイト

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