著者:吉田 清登(株式会社FID CMO / Genview PM) 公開:2026-08-14

AIが引用したサイトの多くは、Google検索の上位10位には入っていませんでした。

15業界450問で、ChatGPTとGeminiが回答に付けた引用URLを、同じ質問のGoogle検索上位10位と照合しました(2026年8月)。

この記事の「登場」は、AIの回答に付いた引用URLのことです。回答本文に社名が出たか(言及)は数えていません。

上位11位以下だった

75.0%

ChatGPT

86.1%

Gemini

71.0%

この記事は「Google検索の上位10位のサイトは、AIの回答でどれだけ登場(引用)されるのか?」を裏返して調べたものです。あちらはGoogle検索の上位10位を起点に、こちらはAIの引用を起点に数えています。

上位10位を起点に数えたとき、AIにも引用されたのは43.6%でした。では逆に、AIが引用しているサイトのほうは、どこから来ているのか。 検索で上位にいるサイトなのか、それとも別の場所なのか。

同じ450問のデータを、AIの引用を起点にして数え直しました。

30秒でわかる結論

  • AIが引用したURLのうち、同じ質問のSEO上位10位にもあったのは25.0%だった
  • 残りの75.0%は、上位11位以下のサイトだった
  • ChatGPTは86.1%、Geminiは71.0%が上位11位以下で、15ポイント以上の差があった
  • 検索順位を見ても、AIが引用している情報源は把握しきれない

この記事で扱う範囲

AI別・業界別・質問の型別の割合/数え方の定義/この調査から言えないこと

AIが引用したサイトの4分の3は、検索の上位11位以下のサイトだった

ChatGPTとGeminiが450問の回答に付けた引用URLは、合わせて8,006件でした。そのうち、同じ質問のGoogle検索で上位10位にも出ていたのは2,001件です。

AIが引用したURLのうち、SEO上位10位にもあった件数と割合

AI 総引用数 SEO上位10位にもあった件数 SEO上位10位にもあった割合
ChatGPT 2,142件 298件 13.9%
Gemini 5,864件 1,703件 29.0%
合算 8,006件 2,001件 25.0%
AIが引用したURLのうち、SEO上位10位にもあった割合 15業界450問でAIが回答に付けた引用URLを、同じ質問のGoogle上位10位と照合した構成比。合算では25.0%が上位10位にもあり、75.0%は上位11位以下だった。ChatGPTは13.9%と86.1%、Geminiは29.0%と71.0%で、どちらも上位11位以下のほうが多い。 AIが引用したURLのうち、同じ質問のSEO上位10位にもあった割合 SEO上位10位にもあった SEO上位11位以下だった 合算 8,006件 25.0% 75.0% ChatGPT 2,142件 13.9% 86.1% Gemini 5,864件 29.0% 71.0% 帯の全体が、そのAIの総引用数(のべURL件数)
AIが引用したURLのうち、同じ質問のSEO上位10位にもあった割合。どのAIでも、上位11位以下のほうが多くなりました。

4分の3にあたる6,005件は、SEO上位10位に出てこないサイトから引用されています。

この記事での数え方

  • 総引用数 … AIの回答に付いた引用URLの、のべ件数
  • SEO上位10位にもあった件数 … 同じ質問で、Google上位10位とAIの引用の両方に出たサイトの数
  • SEO上位10位にもあった割合 … その件数 ÷ 総引用数

サイトはドメインで分けて数えます。example.com/article-a と example.com/article-b は同じ1サイトです。サブドメイン(shop.example.com など)は、元のデータのまま別のサイトとして数えています。同じ質問で同じサイトの別URLが複数引用された場合、総引用数ではそれぞれ数え、件数では1件として数えます。

実務で使うなら、順位表で追える範囲がここで決まります。

検索順位のレポートに並ぶのは、上位10位までです。AIが実際に読んでいる場所のうち、そこに載っているのは4分の1ということになります。残りの4分の3は、順位を毎日追っていても視界に入りません。

自社の重要な質問について、AIの回答と引用元を直接見る手段を別に持たないと、4分の3は見えないままです。

なお、この25.0%は「SEO上位10位に出たサイトの25.0%がAIにも引用された」という意味ではありません。 その数え方をすると43.6%になります。後の「同じ450問でも、どちらを分母にするかで割合は変わる」で書きます。

SEO上位10位にもあった割合は、ChatGPTとGeminiで15ポイント以上ちがった

SEO上位10位にもあった割合は、ChatGPTが13.9%、Geminiが29.0%でした。15.1ポイントの差です。

裏返すと、SEO上位11位以下のサイトから引用したのは、ChatGPTで86.1%、Geminiで71.0%になります。同じ450問を投げても、2つのAIは違う場所を見ていました。

この数字の読み方

この差がなぜ生まれたのかは、今回の調査では確かめていません。GeminiにはGoogle検索を使うグラウンディングの仕組みがありますが、「Geminiの割合が高いのはGoogle検索を使っているから」と断定はできません。「GeminiのほうがSEO順位を重視している」とも言えません。今回わかったのは、同じ条件で測った結果に差があった、というところまでです。

実務で使うなら、2つのAIを同じやり方では追えない、ということになります。

Geminiなら、順位表を見ておけば引用元の3割弱は視界に入ります。ChatGPTは1割強です。 ChatGPTでの見え方を気にする会社ほど、順位以外の観測を持つ必要が大きくなります。

どちらのAIを重く見るかは、自社のお客様がどちらを使っているかで決まります。そこが決まらないと、順位表にどれだけ手をかけるかも決められません。

上位10位にもあった割合は、Geminiでは業界差が小さく、ChatGPTでは2倍以上あった

AIが引用したURLのうち、同じ質問のSEO上位10位にもあった割合を、15業界に分けました。どの業界も、同じ5つの型の質問を6問ずつ、合計30問で揃えています。

業界別・SEO上位10位にもあった割合

業界 ChatGPT Gemini
アパレル23.0%31.3%
医療9.7%23.3%
英会話9.6%27.3%
家電11.8%24.1%
化粧品15.0%29.9%
サプリ13.6%25.2%
士業12.8%25.6%
食品・飲料13.0%35.0%
SaaS15.5%33.7%
中古車17.6%31.9%
転職13.0%29.5%
不動産10.0%29.0%
保険20.8%30.8%
引っ越し11.4%30.6%
旅行11.6%31.1%

表の業界名から、その業界の30問と、業界ごとの結果の記事に進めます。

Geminiは、どの業界でも23.3%から35.0%に収まっています。 業界が変わっても、引用元の2〜3割はSEO上位10位にありました。

ChatGPTは、業界によって2倍以上ひらきます。 最も高いアパレルで23.0%、最も低い英会話で9.6%です。医療の9.7%も1割を切っています。

15業界すべてで、ChatGPTのほうが低くなりました。ただしこの差がなぜ業界で開くのかは、今回の調査では特定していません。 検索結果を構成するサイトの種類、質問の性質、AI側の情報の取り方など、いくつも考えられますが、どれか1つに結びつけることはできません。

実務で使うなら、どちらのAIを見るかで、順位表の使いどころが変わります。

Geminiは業界を問わず2〜3割が上位10位にあるので、順位表を見ておけばそのぶんは追えます。ChatGPTは業界によって変わり、医療や英会話では順位表を見ても引用元の9割が見えません。

自社の業界がどちら寄りかで、順位の観測とAI側の観測に、どれだけ手をかけるかの配分が決まります。

業界の平均は3割でも、質問ごとに9.1%から80.0%までひらいた

業界の数字は、30問をならした平均です。1問ずつ見ると、かなり違いました。

Geminiの引用がSEO上位10位にもあった割合(業界の平均と、30問の中の最小・最大)

業界 業界の平均 最も低かった質問 最も高かった質問
中古車 31.9% 9.1%(3/33件)
中古車を買うときはどこを確認すればいい?
80.0%(4/5件)
中古車ローンの金利はどのくらい?
旅行 31.1% 11.1%(1/9件)
大浴場付きホテルと客室風呂付きホテルはどっちがいい?
80.0%(4/5件)
予算を抑えて泊まれるリゾートホテルは?

中古車も旅行も、業界の平均は3割ほどです。同じ業界の30問の中で、最も低い質問は1割を切り、最も高い質問は8割に届きます。

中古車の最小は「中古車を買うときはどこを確認すればいい?」でした。Geminiは33件も引用していますが、SEO上位10位にあったのは3件だけです。最大は「中古車ローンの金利はどのくらい?」で、5件中4件が上位10位にありました。

引用の数そのものも違います。 33件と5件です。質問によって、AIが参照する情報源の数からして変わっていました。

※1 この表はGeminiのみです。ChatGPTは1問あたりの引用が1〜8件と少なく、中古車では29問中18問が5件未満でした。分母が小さいと割合が跳ねるため、質問単位の比較には使えません。

実務で使うなら、業界の平均で判断しないことです。

「うちの業界はGeminiで3割」と分かっても、自社が本当に出たい質問が、9.1%の側にいるのか80.0%の側にいるのかは分かりません。 8割の質問なら順位表がかなり効きますが、1割の質問では順位表を見てもほとんど分かりません。

見るべき単位は業界ではなく、自社にとって重要な質問そのものです。

「おすすめの〇〇は?」で、ChatGPTは9割をSEO上位11位以下のサイトから引用していた

450問は、5つの型を各90問ずつで作っています。業界ごとに、それぞれ6問ずつです。候補を探す質問と、違いを聞く質問では、AIの答え方が変わると考えたためです。

質問の型別・SEO上位10位にもあった割合(各90問)

質問の型 ChatGPT Gemini 2つの差
おすすめ・候補選定 11.3% 33.5% 22.1pt
比較・違い 17.2% 30.6% 13.4pt
選び方・判断基準 12.5% 25.8% 13.3pt
悩み・トラブル 16.0% 28.4% 12.3pt
定義・使い方 16.0% 27.5% 11.5pt

「おすすめ」で、2つのAIがいちばん離れました。 22.1ポイントの差です。ほかの4つは11〜13ポイントなので、ここだけ倍近く開いています。

ChatGPT側で見ると、「おすすめ」は5つの型で最も低い11.3%でした。「おすすめの〇〇は?」と聞かれたとき、ChatGPTは9割近くをSEO上位11位以下のサイトから引用しています。 Geminiは逆で、「おすすめ」が5つの型で最も高い33.5%です。

ただし、なぜ「おすすめ」でこうなるのかは、今回の調査では分かりません。「おすすめの質問だから特定のサイトが引用されやすい」という因果は示していません。

実務で使うなら、指名されたい質問の型で、見るAIを決められます。

「おすすめの〇〇は?」で自社が挙がってほしい会社にとって、ChatGPTでの見え方は順位表からほぼ読めません。 9件に1件しか、順位表と重なっていないからです。

同じ「おすすめ」でも、Geminiなら3件に1件は順位表にあります。質問の型が同じでも、どちらのAIを見るかで順位表の使い道が変わります。

15業界450問の調査から言えること

Q1. 上位11位以下のサイトから引用されているなら、SEOは無駄ということですか?

そうは言えません。今回数えたのは、AIが引用したURLのうちSEO上位10位にもあったものの割合です。上位11位以下にあるページの総数を分母にして比べた調査ではありません。 順位が低いほうが引用されやすい、という結論は出せません。

裏返して数えると、SEO上位10位に出たサイトのうち43.6%はAIにも引用されています。重なる部分は確かにあります。そのうえで、順位表だけを見てもAIが読んでいる場所の4分の3は見えない、というのが今回の結果です。

検索順位とAIの引用は、別々に確認するしかありません。

同じ450問でも、どちらを分母にするかで割合は変わる

同じ450問のデータを、Google検索の上位10位を起点にして数えた記事もあります。

調査 起点 分母 結果
この記事 AIが引用したURL 8,006件 25.0%がSEO上位10位にいた
裏返して数えた記事 SEO上位10位に出たサイト 4,190件 43.6%がAIにも引用された

分母が違うので、25.0%と43.6%は直接比べられません。 どちらの側から見るかで、同じデータがまったく違う数字になります。

業界ごとに、実際にどのサイトが引用され、どのサイトが引用されなかったのかは、裏返して数えた記事の末尾から、15本の業界別記事へたどれます。

15業界450問の調査から言えないこと

  • 順位が低いほうがAIに引用されやすい、とは言えません。 上位11位以下にあるページの総数を分母にしていないためです
  • SEO順位がAIの引用を増やす・減らす、とは言えません。 因果を検証した調査ではありません
  • SEOがAI検索で不要になった、という意味ではありません。 重なる部分は25.0%あります
  • GeminiのほうがSEO順位を重視している、とは言えません。 差の理由は検証していません
  • ChatGPTとGeminiの差が、検索エンジンやグラウンディングの方式によるものかは分かりません
  • 引用と、言及・推薦は別です。 URLが引用されていても、回答本文に社名が出ているとは限りません
  • 2026年8月時点の結果です。 AIの回答は変わるので、いまも同じ割合になるとは限りません

観測条件

  • 質問(クエリ):15業界×各30問=450問。業界ごとに30問を、おすすめ・候補選定/比較・違い/選び方・判断基準/悩み・トラブル/定義・使い方の5つの型で6問ずつ作りました。全15業界で同じ構成にそろえています。 構成が違うと、業界の差なのか質問の型の差なのか分けられなくなるためです。各業界の30問は、業界別の記事に載せています
  • 観測日:2026年8月7日〜11日。業界ごとに、AIの回答とGoogle検索の上位10位を同じ日に取得しました(食品・飲料だけ、Google検索が8月9日、AIの回答が8月10日)
  • 観測回数:1回。450問 × 2つのAI = 900回答。Google検索は450問 × 上位10位
  • 対象AI:ChatGPT/Gemini(どちらもWeb版。モデル名は記録していません)
  • 取得方法:AIの回答は、Genview の管理画面から書き出したCSVです。Google検索の上位10位は、パソコンのChromeのシークレットウィンドウで、東京から検索して記録しました。そのうえで、AIの引用URLと同じ質問のGoogle上位10位を照合しています
  • 集計の基準:総引用数は、AIの回答に付いた引用URLの、のべ件数です。SEO上位10位にもあった件数は、同じ質問で両方に出たサイトの数です(同じサイトは1件)。割合は その件数 ÷ 総引用数 です。サイトはドメインで分けていますが、サブドメインは、元のデータのまま別のサイトとして数えています
  • 総引用数に含めているもの:Geminiの引用には、行き先が隠れた転送用のURL(vertexaisearch.cloud.google.com)が91本ありました(Geminiの引用5,864本のうち)。総引用数には含めていますが、行き先のサイトが特定できないため、上位10位との照合では一致しない側に入っています
  • 辞書の時点:この記事は引用(どのサイトを見たか)だけを数えているため、社名の辞書は使っていません
  • この記事で数えていないもの:回答本文に社名が出たか(言及)と、推薦されたかどうかは数えていません

同じ条件でもう一度観測しても、数字は一致しません。AIの回答は1回ごとに変わり、同じ日に3分あけて聞き直しても、引用元の重なりは4割前後でした(法律事務所・2026年9月13日)。

集め方や数え方の詳しい説明は、調査方法にまとめています。

よくある質問

Q SEO上位10位にもあった割合25.0%とは、何を意味しますか?

A

ChatGPTとGeminiが引用したURLのうち、同じ質問のGoogle上位10位にも同じサイトが出ていた割合が25.0%だった、という意味です。Google上位10位のサイトを分母にした割合ではありません。そちらの数え方だと43.6%になります。

Q AIが引用したURLの75.0%が上位11位以下なら、AIはどこから引用しているのですか?

A

SEO上位10位に出てこないページです。今回の調査では、その内訳(11位なのか、検索結果に出ないページなのか)までは分けていません。分かっているのは、順位表に出てくる10件だけを見ていても、AIが使っている情報源の4分の3は見えない、ということです。

Q ChatGPTとGeminiでは、どちらを見ればいいですか?

A

両方です。SEO上位10位にもあった割合はChatGPTが13.9%、Geminiが29.0%で、15ポイント以上の差がありました。片方だけを見ると、もう片方が引用している情報源を見落とします。

まとめ

15業界450問で、ChatGPTとGeminiが回答に付けた引用URLを、同じ質問のGoogle上位10位と照合しました。重なったのは25.0%です。

検索結果は10枠の取り合いです。上位に入れなければ、そこに自社の居場所はありません。

AIの引用は、そうではありませんでした。8,006件のうち、上位10位にいたのは2,001件です。残りの4分の3は、上位11位以下のサイトから引用されています。

順位が取れていないから、AIでも出てこない——とは限らない、ということです。

もちろん、順位が低いほうが引用される、という話でもありません。今回の調査で言えるのは、AIが見ている場所は順位表より広い、というところまでです。

だからこそ、まず自社にとって重要な質問で、AIが実際にどこを読んでいるかを見る。そこが分かってから、何を置くかを考える。順位表だけを見ていたときには、その選択肢がありませんでした。

参考

一次・外部資料

  • Google Search Central:AI features and your website
  • Google AI for Developers:Grounding with Google Search
  • OpenAI Help Center:ChatGPT Search

この記事を書いた人

吉田 清登 / Yoshida Kiyoto

株式会社FID 執行役員CMO / Genview プロダクトマネージャー / JECCICA客員講師

通販業界20年以上。再春館製薬所で越境EC・タイチームの管理を経て、現在は Genview の事業責任者。

得意分野のCRMのエッセンスをGEO対策に取り入れたのが Genview です。AI時代の接客は BtoC with AI。主役はお客様で、AIはその間に入った存在です。お客様に伝えると同時に、AIにも自社を正しく伝える。AIを通してどう伝わっているかを、実際に測って確かめています。

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