著者:喜多 陽平 / Kita Yohei
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AI検索とは、ユーザーの質問意図を理解し、必要に応じてWebなどから関連情報を取得・整理したうえで、AIが回答を生成して提示する検索体験です。

従来の検索エンジンでは、検索クエリに関連するWebページが一覧で表示され、ユーザー自身が複数のページを確認して情報を比較・整理することが中心でした。一方、AI検索では、質問に対してAIが情報を整理し、回答そのものを提示する場合があります。

AI検索と生成AIは関連しますが、同じものではありません。生成AIは文章・画像・音声・動画などを生成する技術やサービスを広く含む概念です。AI検索は、そのようなAI技術を情報探索・検索・回答取得に利用する検索体験や仕組みを指します。

30秒でわかる結論

AI検索は、Webページのリンクから自分で情報を探す検索に加えて、AIに質問し、整理された回答を直接得られるようになった検索体験です。

  • ChatGPTの検索機能、Gemini、Perplexity、Google AI Modeなどでは、ユーザーが自然な文章で質問し、その場で整理・要約された回答を受け取れる場合があります。
  • これらはAI検索を利用できる代表的なサービスや機能であり、AI検索そのものと個別サービスは同義ではありません。
  • AI検索では情報源やリンクが表示される場合がありますが、AI Citation(AI引用)はAI検索そのものではなく、引用表示もすべての回答の必須条件ではありません。
  • Genviewの15業界450クエリ調査では、AI引用URLと同一クエリのGoogle上位10サイトの重複率は合算25.0%でした。検索順位だけではAIが利用・引用する情報源を把握しきれません。
  • 企業側はSEOに加えて、AIが自社についてどう説明しているか、どの情報源を参照・引用しているか、自社が言及・比較・推薦されているかを確認する必要があります。

この記事でわかること

  • AI検索と従来の検索エンジンの違い
  • AI検索と生成AI・個別AIサービスの関係
  • AI検索が急速に普及している背景
  • AI検索の回答が作られる仕組みの概要
  • AI検索がユーザー行動・企業の情報露出に与える影響

また、15業界450クエリを対象に行った独自調査をもとに、SEO順位とAI検索の引用元がどの程度異なるのかも紹介します。

AI検索に対応するための施策についてはGEOとは?をご覧ください。

AI検索の主な種類

AI検索と呼ばれる検索体験には、いくつかの形があります。この記事では、主に次の2つに分けて整理します。

対話型AI検索:ChatGPTの検索機能、Gemini、Perplexityなど。ユーザーが自然な文章で質問し、AIとの対話を通じて情報を探す形式です。

検索エンジン統合型:Google AI Overviews、Google AI Modeなど。従来の検索エンジンにAIによる回答生成や対話型の検索体験が組み込まれた形式です。

これらはAI検索を体験できる代表的なサービスや機能です。AI検索はChatGPTやGeminiなど特定のサービス名を指す言葉ではありません。

また、「AI検索」という言葉は、Web全体を対象とする検索だけでなく、企業内文書や特定のデータベースを自然言語で検索する仕組みに使われることもあります。本記事では、一般ユーザーがWeb上の情報を探すAI検索を中心に解説します。

1. AI検索と従来の検索エンジンの違い

従来の検索エンジンは、検索クエリに関連するWebページを順位付けし、検索結果として提示します。ユーザーは必要に応じて複数のページを開き、自分で情報を比較・整理します。

AI検索では、ユーザーの質問意図を踏まえ、必要に応じてWebなどの外部情報も利用しながら、AIが情報を整理して回答そのものを提示する場合があります。

つまり、従来検索とAI検索の大きな違いは、検索結果として「関連ページ」を提示することを中心とするか、質問に対する「回答」をAIが直接組み立てて提示するかという点です。

比較項目 従来の検索エンジン AI検索
表示形式 関連するWebページを検索結果として表示 質問に応じた回答を直接提示する場合がある
ユーザーの作業 ページを確認し、自分で情報を比較・整理する AIが整理した回答を確認し、必要に応じて追加質問や情報源を確認する
情報源の見え方 検索結果としてURLが表示される サービスや回答によって、情報源・引用・リンクが表示される場合がある
企業側の確認対象 検索順位、表示、クリックなど 回答内容、言及、引用・参照、比較・推薦、情報の正確性など
代表例 Google検索、Yahoo!検索など ChatGPTの検索機能、Gemini、Perplexity、Google AI Modeなど

AI検索の登場によって従来検索がなくなるわけではありません。検索結果を見る行動とAIへ直接質問する行動が並存するため、企業側も検索結果とAI回答を別々の観測対象として見る必要があります。

2. なぜAI検索がここまで普及しているのか

ChatGPT・Gemini・PerplexityなどのAIサービスでは、ユーザーが単語を組み合わせた検索キーワードだけでなく、普段話すような自然な文章で質問できます。

たとえば、

  • 「初心者でも使いやすいCRMを教えて」
  • 「AとBは何が違う?」
  • 「この条件ならどちらが向いている?」
  • 「この文章を要約して」

といった質問に対し、その質問の文脈や条件に応じた回答を受け取れます。

さらに、一度回答を受け取った後に、

「その中で価格が安いものは?」
「BtoB向けだけに絞ると?」
「メリットとデメリットを比較して」

と追加質問できることも、従来検索との大きな体験差です。

3. AI検索はどのように回答を作るのか

AI検索では、概念的には次のような流れで回答が作られます。

質問を理解する
→ 必要に応じて関連情報を探索・取得する
→ 取得した情報や利用可能な情報を整理する
→ AIモデルが回答を生成する
→ サービスや回答によって情報源・リンク等を提示する

ただし、すべてのAI検索が同じ内部構成で動いているわけではありません。

サービスによっては、LLM、Retrieval、RAG、Embedding、Vector Searchなどの技術が利用される場合がありますが、AI検索全体をこれら特定の技術のいずれかと同一視することはできません。

それぞれはAI検索を構成する際に利用されることがある技術・処理であり、AI検索という検索体験そのものとは区別する必要があります。

情報取得からLLMによる回答生成までの詳細は、AI検索の仕組みとは|情報取得からLLMによる回答生成までで解説しています。

4. 主要なAI検索サービス・機能

AI検索を利用できるサービスや機能には、それぞれ特徴があります。

サービス・機能 AI検索との関係 主な特徴
ChatGPTの検索機能 ChatGPTでWeb検索を利用した回答を得られる機能 対話を続けながら情報を探すことができ、Web情報を利用した回答では情報源へのリンクが示される場合がある
Gemini Googleが提供するAIサービス/モデル群の一つとして、検索と連携した情報探索にも利用される Googleの各サービスや検索機能と連携する場合がある
Perplexity AIを使った検索・回答を中心に提供するサービス 回答とあわせて参照した情報源を確認しやすい
Google AI Overviews Google検索結果内でAIによる概要を提示する機能 従来の検索結果と同じ画面上でAIによる概要と関連リンクを提示する
Google AI Mode Google検索に対話型AI検索を組み込んだ機能 自然文による質問や追加質問を使った情報探索ができる

重要なのは、ChatGPT、Gemini、Perplexity、Google AI Overviews、Google AI Modeのいずれか一つが「AI検索そのもの」なのではないということです。

AI検索は、それらのサービスや機能に共通して見られる「AIを使って情報を探し、質問に対する回答を得る検索体験」を表す概念です。

各AIプラットフォームそのものの違いについては、AIプラットフォーム比較|ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexity・Grok・Copilotの違いで整理しています。

5. AI検索では情報源・引用はどう扱われるのか

AI検索では、回答とあわせてWebページへのリンクや情報源が示される場合があります。

ただし、AI Citation(AI引用)はAI検索そのものと同義ではありません。

回答の生成にWeb情報が利用されていても、ユーザーに見える形で引用元が表示されるとは限りません。また、情報源の表示方法やリンクの出し方もサービスや回答によって異なります。

そのため、

AI検索である = 必ず引用元が表示される、という理解は適切ではありません。

企業側では、引用の有無だけを見るのではなく、

  • 自社名・サービス名が回答で言及されているか
  • 自社サイトが情報源として表示されているか
  • 比較・おすすめの候補に含まれているか
  • 自社について正確に説明されているか

などを分けて確認する必要があります。

AI Citationそのものの定義や、言及・推薦との違いについては、AI引用とは?言及・推薦との違いとAIが参照する情報源を解説をご覧ください。

6. AI検索が変える企業の情報露出

AI検索の普及によって、企業がユーザーへ情報を届ける経路も変化しています。

従来検索では、検索結果に自社ページが表示され、ユーザーがクリックしてサイトを訪問することが主要な接点の一つでした。

AI検索では、ユーザーがWebサイトを開く前にAIから、

  • 商品・サービスの候補
  • 比較結果
  • 特徴
  • メリット・デメリット
  • 購入・検討時の判断材料

などを得る場合があります。

そのため企業側では、検索順位だけでなく、自社がAI回答の中でどう扱われているかも確認する必要があります。

たとえば、

  • AIが自社について正しく説明しているか
  • 自社の商品・サービスが適切な質問で言及されるか
  • 自社サイトが情報源として参照・引用されているか
  • 比較やおすすめで候補に入っているか
  • 外部サイトと公式サイトの情報に大きな不一致がないか

といった観点です。

こうしたAI検索上での理解・言及・引用・推薦などを確認し、改善していく取り組みはGEOとも関係します。

詳しくはGEOとは?をご覧ください。

自社が質問ごとにAI回答でどう扱われているかを継続的に確認する場合は、Genviewの「クエリ改善」機能で、AI上の言及・参照状況や改善ポイントを確認できます。

7. データで見るSEOとAI検索の引用元の違い

「検索順位が高ければ、AI検索でも同じサイトが情報源として使われるのではないか」と考えることがあります。

Genviewでは2026年8月、化粧品・家電・不動産・SaaSなど15業界450クエリを対象に、Google検索の上位10サイトと、同じクエリをChatGPT・Geminiで確認した際のAI引用URLを照合しました。

対象AI Google上位10位との重複率
ChatGPT 13.9%
Gemini 29.0%
合算 25.0%

つまり、AIが引用したURLのうち、同一クエリのGoogle上位10位にも含まれていた割合は合算25.0%で、75.0%はGoogle上位10位外でした。

この結果は、

  • SEO順位がAI Citationを決める
  • SEO順位が低いほどAIに引用されやすい
  • SEO上位サイトはAIに引用されない

といった因果関係を示すものではありません。

確認できるのは、今回の15業界450クエリでは、Google上位10位とAIが引用したURLが大部分一致していなかったという事実です。

また、重複率はAIによって異なりました。

ChatGPTでは13.9%、Geminiでは29.0%で、同じクエリでもAIによって参照・引用する情報源に差が見られました。

そのため、自社の検索順位だけを見てAI検索上の状態を判断するのではなく、自社にとって重要な質問について、AIごとに実際の回答・言及・引用状況を確認することが重要です。

調査の詳細は「SEO上位サイトはAIにも引用されるのか?15業界450クエリをChatGPT・Geminiで調査」をご覧ください。

関連動画

よくある質問

AI検索とAI Overviewsは同じものですか?

いいえ、同じものではありません。

Google AI Overviewsは、Google検索結果内でAIによる概要と関連情報を提示する機能です。一方、AI検索は、ChatGPTの検索機能やPerplexityのような対話型サービス、Google AI Modeのように検索エンジンへ対話型AIを組み込んだ機能などを含む、より広い検索体験・概念として使われます。

AI検索ではなぜ情報源が示されないことがあるのですか?

情報源の表示方法は、サービスや回答によって異なるためです。

Web検索を利用した回答では関連する情報源へのリンクが表示される場合がありますが、すべてのAI回答に明示的な引用が付くわけではありません。

AI検索とAI Citationは同義ではなく、引用表示はAI検索の必須条件ではありません。

AI検索と生成AIは何が違いますか?

生成AIは、文章・画像・音声・動画など新しいコンテンツを生成するAI技術やサービスを広く含む概念です。

一方、AI検索は、AIを情報探索・検索・回答取得に利用する検索体験や仕組みを指します。

そのため、両者は関連していますが、AI検索と生成AIは同じ概念ではありません。

AI検索が普及するとSEOは不要になりますか?

不要にはなりません。

AI検索でもWeb上の情報が利用される場合があり、検索エンジンやユーザーが情報を発見・理解しやすいサイトを整えるSEOの基盤は引き続き重要です。

一方、Genviewの独自調査では、AI引用URLと同一クエリのGoogle上位10位URLの重複率は合算25.0%でした。

そのため、検索順位だけを見るのではなく、AI回答での言及・引用・比較・推薦・説明の正確性なども別途確認する必要があります。

詳しくはGEOとSEOの違いをご覧ください。

参考サイト

一次情報・公式情報

Genviewの独自調査・関連コンテンツ

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