著者:喜多 陽平 / Kita Yohei
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ChatGPTGeminiClaudePerplexityGrokMicrosoft Copilotなど、生成AIサービスの選択肢は増えています。

どれも質問への回答や文章作成に利用できますが、Web上の情報を取得する機能、情報源の表示方法、Google WorkspaceやMicrosoft 365などとの連携には違いがあります。

そのため、「どの生成AIが一番優れているか」だけで選ぶのではなく、何に使いたいのか、普段どのサービスを使っているのか、情報源をどのように確認したいのかという観点から比較することが重要です。

またGEO(Generative Engine Optimization)の観点では、「自分がどのAIを使うか」だけでなく、ChatGPTやGeminiなど複数のAIで、自社やブランドがどのように説明・言及・引用されているかを確認する必要があります。

30秒でわかる結論
  • ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexity・Grok・Copilotは、Web情報の取得方法や情報源表示、外部サービスとの連携に違いがあります。
  • 「最も優れたAI」を一つ決めるより、Google Workspace、Microsoft 365、Webリサーチなど、利用目的に合わせて選ぶ方が実用的です。
  • 現在の主要AIを「学習型」「RAG型」とサービス単位で固定分類するのは適切ではありません。 Web検索や外部データ取得など、複数の機能が組み合わされています。
  • GEOでは1つのAIだけを見るのではなく、複数AIで自社がどのように説明され、どの情報源が参照・引用されているかを確認することが重要です。

この記事でわかること

  • ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexity・Grok・Copilotの違い
  • Web検索や情報源表示の違い
  • 生成AIを用途・利用環境から選ぶ考え方
  • 「学習型」「RAG型」だけでは分類できない理由
  • GEOで複数のAIを確認する必要がある理由

主要な生成AI6サービスを比較

まず、ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexity・Grok・Microsoft Copilotの違いを整理します。

サービス 提供企業 主な特徴 Web情報取得 情報源の表示 主な連携環境・特徴 向いている用途
ChatGPT OpenAI 幅広い用途に対応する生成AI Web検索に対応 検索回答では引用やSourcesを表示 ファイル、画像、調査機能など 文章作成、調査、分析、コードなど
Gemini Google Googleサービス群との連携 Web情報を利用する機能、Deep Researchなど 回答によってSourcesや関連リンクを表示 Google Workspaceなど Googleサービスを利用した業務、調査
Claude Anthropic 文書処理、分析、コードなどに対応 Web Searchに対応 Web検索時に引用を表示 外部ツールとの連携機能など 長文資料、文章作成、分析、コード
Perplexity Perplexity AI Web検索を中心としたAI検索サービス Web検索を中心に利用 引用・情報源リンクを表示 検索・リサーチに特化 情報収集、比較調査、出典確認
Grok xAI WebとX上の情報を利用できる Web検索・X検索に対応 WebページやX上の情報を引用する場合がある Xとの連携 最新情報やX上の話題を含む情報収集
Microsoft Copilot Microsoft Microsoftが提供するAIサービス 対象機能ではBingを利用したWeb検索に対応 Sourcesなどで情報源を確認可能 提供形態によりMicrosoft 365などと連携 Microsoft製品を利用する業務

各サービスの機能や提供条件は頻繁に変更されます。実際に導入する際は、各社の公式情報で最新仕様を確認してください。

各AIそのものの定義や基本的な仕組みについては、以下の用語解説で詳しく紹介しています。

ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexity・Grok・Copilotの違い

ChatGPT|幅広い用途に対応する生成AI

ChatGPTはOpenAIが提供する生成AIサービスです。

文章作成や要約、分析、コード、画像・ファイルの理解、Webを使った調査など、幅広い用途に利用できます。

ChatGPTにはWeb検索機能があり、質問内容などに応じてWebを検索する場合があります。検索を利用した回答では、本文中の引用やSourcesから参照した情報源を確認できます。

そのため、特定の業務だけに限定せず、文章作成から情報収集まで幅広く生成AIを使いたい場合の選択肢になります。

Gemini|Googleサービスとの連携が特徴

GeminiはGoogleが提供する生成AIです。

Google WorkspaceをはじめとするGoogleのサービスとの連携が特徴で、GmailやGoogle Driveなどを日常的に利用する環境では、既存の業務フローと組み合わせやすいサービスです。

また、GeminiにはWeb上の情報を利用する機能があり、Deep ResearchではWebを検索・分析してレポートを作成できます。回答によってはSourcesや関連リンクから情報源を確認できます。

Geminiアプリと、Google検索のAI OverviewsやAI Modeは同一のサービスではありません。

Google検索上で生成されるAI回答の仕組みについて考える場合は、Geminiアプリとは分けて捉える必要があります。

Claude|文書・分析・コードなど幅広い作業に対応

ClaudeはAnthropicが提供する生成AIです。

長い資料を読み込ませた分析、文章作成、要約、コードなど、情報量の多い作業にも利用されています。

ClaudeにはWeb Search機能もあり、Web検索を利用した場合はライブWebの情報を取得し、回答内に引用を表示できます。

そのため、「Claudeは学習済みデータだけを使うAI」と固定的に考えることはできません。

Perplexity|Web検索と情報源確認を中心としたAI検索サービス

Perplexityは、AIによる回答とWeb検索を組み合わせたAI検索サービスです。

質問するとWeb上の情報を検索し、複数の情報を整理した回答とともに、引用や原典へのリンクを表示します。

そのため、次のようなリサーチ用途と相性があります。

  • 最新情報を調べたい
  • 複数サイトを横断して比較したい
  • AI回答の根拠となった情報源を確認したい

他の生成AIにもWeb検索機能はありますが、検索と情報源確認を中心に設計されていることがPerplexityの特徴です。

Grok|WebとX上の情報を検索できる

GrokはxAIが提供する生成AIです。

一般のWeb検索に加えてX上の情報を検索できることが特徴で、最新ニュースだけでなく、X上で話題になっている情報や投稿を含めて調べられる場合があります。

そのため、Webだけではなく、X上でどのような情報や反応が出ているかも含めて確認したい場合の選択肢になります。

X上の情報を取得できることと、「Xで言及を増やせばGrokのGEO対策になる」ということは別です。 AIが検索できる情報源と、そのAIに評価されるための施策を混同しないことが重要です。

Microsoft Copilot|MicrosoftのAIサービス

Microsoft CopilotはMicrosoftが提供するAIサービスです。

MicrosoftのCopilotには複数の提供形態があります。たとえばMicrosoft 365 Copilotでは、Word、Excel、PowerPoint、Outlook、TeamsなどのMicrosoft 365環境との連携が特徴です。

Microsoft Copilot Chatなどでは、Web検索が有効な場合、Bing検索を利用して公開Web上の情報を取得し、回答へ反映する仕組みがあります。情報源はSourcesなどから確認できます。

そのため、Microsoft製品を中心に業務を行っている企業では、利用するCopilotの提供形態や既存環境との連携も重要な選択基準になります。

生成AIは何を基準に選べばよい?

生成AIを比較するとき、「どのAIが一番賢いか」だけを基準にすると選びにくくなります。

モデルや機能は頻繁に更新され、得意分野も固定されているわけではないからです。

実務では、次のような基準から選ぶ方が分かりやすいでしょう。

利用目的で選ぶ

まず、「生成AIで何をしたいのか」を決めます。

  • 幅広い業務で使いたい
  • 長い資料を整理・分析したい
  • Web上の情報を調べたい
  • 情報源を確認しながらリサーチしたい
  • 社内の既存ツールと組み合わせたい

目的によって重視すべき機能は異なります。生成AIは1つに限定する必要もなく、用途に応じて複数サービスを使い分ける方法もあります。

普段使っているサービスとの連携で選ぶ

企業利用では、AI単体の性能だけでなく、現在利用している業務環境との連携も重要です。

Google Workspaceを中心に利用している場合はGeminiが候補になります。Microsoft製品を中心に利用している場合は、Microsoft CopilotやMicrosoft 365 Copilotなど、利用環境に対応したCopilot製品が候補になります。GrokにはXとの連携という特徴があります。

新しいAIを単体で追加するだけではなく、既存の業務環境にどのように組み込めるかまで確認すると選びやすくなります。

Web検索・情報源の確認方法で選ぶ

最新情報の調査を行う場合は、Web検索の有無だけでなく、回答の根拠をどのように確認できるかも重要です。

現在ではPerplexityだけでなく、ChatGPT、Gemini、Claude、Grok、Microsoft CopilotにもWeb上の情報を取得する機能があります。

ただし、次の点には違いがあります。

  • いつWeb検索を行うか
  • どの情報を利用するか
  • 引用をどのように表示するか
  • 情報源をどこまで確認できるか

AI検索が回答を作る仕組みについては、AI検索の仕組みとは|情報取得からLLMによる回答生成までで詳しく解説しています。

法人利用ではデータの取り扱いも確認する

企業で生成AIを利用するときは、入力したデータの保存・学習利用、アクセス管理、法人向けセキュリティ機能なども確認する必要があります。

無料プランと法人向けプランでデータの取り扱いや利用可能な機能が異なる場合もあります。

料金だけで判断せず、自社で入力する情報の種類と各サービスの最新の利用条件を照らし合わせて選ぶことが重要です。

主要AIを「学習型」「RAG型」だけで分類しない

生成AIについて、「ChatGPTは学習型」「PerplexityはRAG型」といった分類を見かけることがあります。

しかし、現在の生成AIサービスをサービス名だけで「学習型」「RAG型」の2種類に固定分類するのは適切ではありません。

主要な生成AIでは、学習済みモデルによる回答生成だけでなく、次のような複数の情報取得方法が組み合わされる場合があります。

  • Web検索
  • 外部サービスとの接続
  • アップロードされたファイル
  • 組織内データ

重要なのはAIそのものに固定的なラベルを付けることではなく、次の2点を確認することです。

その質問への回答で外部情報を取得したのか

どの情報源を参照・引用したのか

同じAIであっても、質問や利用する機能によって情報取得の方法は変わる可能性があります。

GEOでは「どのAIが重要か」より複数AIを見る

生成AIを利用する側では、「自分に合うAIを選ぶ」という考え方で問題ありません。

一方、GEOに取り組む企業では視点が変わります。

ChatGPTだけを確認して、「AI上で自社がどう見られているか」を判断することはできません。

同じ質問をしても、AIによって回答内容や参照・引用する情報源が異なる場合があるからです。

同じ質問でもAIによって参照する情報源は異なり得る

Genviewでは、15業界450クエリを対象に、Google検索上位10位のURLとChatGPT・Geminiの引用元URLの重なりを調査しました。

その結果、Google検索上位10位URLとの重複率は次のようになりました。

AI Google検索上位10位URLとの重複率
ChatGPT 13.9%
Gemini 29.0%

これは「Geminiの方が優れている」「ChatGPTの方がSEOと関係が薄い」という意味ではありません。

重要なのは、同じ調査条件でもChatGPTとGeminiで引用元URLの構成に差が確認されたという点です。

つまり、あるAIでは自社サイトが参照されていても、別のAIでは異なる比較サイトや第三者メディアが使われる可能性があります。

そのためGEOでは、「主要AIのうち1つで確認できたから問題ない」と判断せず、複数AIを分けて確認することが重要です。

調査方法や15業界の詳細結果は、SEO上位サイトはAIにも引用されるのか|15業界450クエリ調査で公開しています。

GEOでAIごとに確認したい6つのポイント

複数AIを確認するときに見るべきなのは、「自社が引用されたか」だけではありません。

少なくとも次の6点を確認すると、AI上での自社の状態を把握しやすくなります。

1. 自社・ブランドが回答に登場するか

自社が関連する質問に対して、企業名・ブランド名・サービス名が回答に含まれているかを確認します。

2. 自社がどのように説明されているか

名前が登場していても、企業やサービスの特徴が意図した内容と異なっている場合があります。

単なる「言及の有無」だけではなく、どのような文脈で説明されているかまで確認します。

3. 事実誤認がないか

古いサービス情報や誤った企業情報が使われていないかを確認します。

AIごとに回答内容が異なる場合は、その差自体も重要な確認ポイントです。

4. どのURL・第三者サイトが情報源になっているか

自社サイトだけではなく、比較サイト、ニュース、業界メディアなどが情報源になっていることがあります。

AIが何を根拠として自社を説明しているのかを見ることで、自社サイトだけを改善していては分からない課題が見えてきます。

AIによる引用については、AI引用とは?生成AIが情報源を選ぶ仕組みと確認方法で詳しく解説しています。

5. 競合企業がどのように言及されているか

自社だけを見るのではなく、同じ質問で競合がどのように紹介・比較されているかも確認します。

自社が登場しない場合でも、競合がどの情報を根拠に選ばれているのかを確認することで、改善の手掛かりになります。

6. 同じクエリでAI間にどのような違いがあるか

最後に、同じ質問をChatGPT、Gemini、Claudeなど複数AIで比較します。

  • 自社が登場するAI
  • 登場しないAI
  • 説明内容
  • 引用元
  • 競合の扱われ方

これらを並べることで、AIごとの違いを把握できます。

Genviewでは複数AIの言及・引用状況を継続的に確認できる

複数のAIへ同じ質問を繰り返し入力し、自社・競合・引用元の変化を人手で追い続けるのは簡単ではありません。

Genviewのクエリ改善では、設定したクエリについて、ChatGPT・Geminiを標準として、Claude・Perplexity・Grokを追加し、最大5つのAIで自社ブランドの言及・引用状況を継続的に確認できます。

重要なのは、「AIに表示されたか」だけを見ることではありません。

どのクエリで、どのAIに、どのような文脈で自社が登場しているのかを継続して比較することで、GEOで改善すべきポイントを把握しやすくなります。

よくある質問

Q

ChatGPT・Gemini・Claudeのどれを選べばよいですか?

A

一律に「これが最も優れている」とは決められません。幅広い用途で使うのか、Google Workspaceとの連携を重視するのか、長い資料の確認や分析を行いたいのかなど、利用目的によって適したサービスは変わります。まずは、生成AIで何をしたいのかを明確にして比較することが重要です。

Q

最新情報の検索に向いている生成AIはどれですか?

A

PerplexityはWeb検索と情報源確認を中心に設計されたAI検索サービスですが、ChatGPT・Gemini・Claude・Grok・Microsoft CopilotにもWeb上の情報を取得する機能があります。「Web検索ができるか」だけでなく、情報源の表示方法や普段利用しているサービスとの連携も含めて比較するとよいでしょう。

Q

生成AIは「学習型」と「RAG型」に分けられますか?

A

サービス全体を2種類に固定分類するのは適切ではありません。現在の主要生成AIでは、学習済みモデルだけでなく、Web検索、ファイル、外部サービス、組織内データなどを組み合わせて回答を生成する場合があります。重要なのは、その回答でどの情報を取得し、どの情報源を利用したのかを確認することです。

Q

GEOではすべての生成AIを確認する必要がありますか?

A

存在するすべてのAIを無条件に確認する必要はありません。一方で、1つのAIだけを見て「AI上での自社の評価」を判断するのも適切ではありません。自社の顧客が利用すると考えられる主要AIを選び、同じクエリで自社の言及、説明内容、引用元、競合との差を比較することが重要です。

まとめ|生成AIは用途で選び、GEOでは複数AIを比較する

ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexity・Grok・Microsoft Copilotは、どれも生成AIを活用したサービスですが、Web情報の取得、情報源の表示、外部サービスとの連携、利用しやすい業務環境には違いがあります。

生成AIを使う側では、自分の目的や業務環境に合ったサービスを選ぶことが重要です。

一方、GEOに取り組む企業では、さらにもう一つの視点が必要です。

自社が複数のAIからどのように理解され、説明・言及・引用されているのかを確認することです。

AIによって回答や参照する情報源が異なる場合がある以上、1つのAIだけを見て終わるのではなく、対象となる主要AIを横断して観測し、その違いから改善点を探すことがGEOでは重要になります。

参考サイト

各社公式情報

Genviewの独自調査・関連ページ