著者:吉田 清登(株式会社FID CMO / Genview PM) 公開:2026-08-11

医療では、Google検索で上位にいるサイトの6割以上が、AIの回答に引用されていませんでした。

医療の30問で、Google検索の上位10位に出たサイトと、ChatGPT・Geminiの引用元を1つずつ突き合わせました(2026年8月10日)。

この記事の「登場」は、AIの回答に付いた引用URLのことです。回答本文に病院名や社名が出たか(言及)は数えていません。

AIに引用された

36.6%

ChatGPT

3.9%

Gemini

33.8%

この記事は「Google検索の上位10位のサイトは、AIの回答でどれだけ登場(引用)されるのか?」の医療編です。あちらは15業界の割合を、こちらは医療で実際にどのサイトが引用され、どのサイトが引用されなかったのかを、病院名や社名で見ていきます。

15業界全体では、Google上位10位のサイトのうちAIにも引用されたのは43.6%でした。では医療では、具体的にどこが引用され、どこが引用されなかったのか。

医療の30問について、Google検索の上位10位とAIの引用元を、1つずつ突き合わせました。

30秒でわかる結論

  • 医療のGoogle上位10位に出たサイトのうち、AIにも引用されたのは36.6%だった
  • ChatGPTに限ると3.9%。26件に1件ほどで、15業界で最も低い
  • 逆に、AIが引用したサイトの76.5%は、SEO上位11位以下だった
  • 「おすすめのクリニックは?」の3問では、ChatGPTの引用がすべてGoogleマップだった
  • 同じサイトでも、質問によって「引用された」「されなかった」が入れ替わる。見るべき単位は質問そのもの

{LSC}

引用されたサイト・されなかったサイトの名前/サイトの種類別・質問の型別の割合/病院・クリニックの公式サイトとGoogleマップ/1問の掘り下げ/自社で確かめる手順/この調査から言えないこと

医療のGoogle上位サイトのうち、ChatGPTに引用されたのは3.9%だけだった

医療の30問で、Google検索の上位10位に出たサイトを数えると284件でした(質問×サイト)。そのうち、同じ質問でChatGPTまたはGeminiにも引用されたのは104件です。

医療30問・SEO上位10位に出たサイトのうち、AIにも引用された件数と割合

件数 割合
SEO上位10位に出た 284件 ―
AIにも引用された 104件 36.6%
引用されなかった 180件 63.4%

AI別(分母は同じ284件)

AI AIにも引用された 割合
ChatGPT 11件 3.9%
Gemini 96件 33.8%

15業界全体では43.6%でした。医療はそれより低い値です。そしてChatGPTは3.9%、およそ26件に1件です。15業界のなかで最も低い値でした。

次に、逆向きで調べてみました。AIが引用したサイトのほうを数えます。

医療の30問で、ChatGPTとGeminiが引用したサイトは、合計443件でした(質問×サイト)。そのうち、同じ質問のSEO上位10位以内にいたのは104件、11位以下は339件です。

医療30問・AIが引用したサイトのうち、SEO上位10位以内にいた件数と割合

件数 割合
AIが引用したサイト 443件 ―
SEO上位10位以内にいた 104件 23.5%
SEO上位11位以下だった 339件 76.5%

AIが引用したサイトの4分の3以上は、SEO上位10位の外にありました。

*1 Geminiの引用には、行き先が隠れた転送用のURL(vertexaisearch.cloud.google.com)が2件ありました。どのサイトか特定できないため、合計から外しています。

*2 逆向き記事の医療の数字(ChatGPT 9.7%/Gemini 23.3%)は、引用URLの件数で数えているため、この表の割合とは一致しません。

*3 30問のうち5問(「整形外科と整骨院は何が違う?」「人間ドックは何を基準に選べばいい?」「セカンドオピニオンを受ける病院はどう選べばいい?」「健康診断で異常が出たらすぐ病院に行った方がいい?」「オンライン診療ではどこまで診てもらえる?」)では、ChatGPTは回答に引用を付けていませんでした。Geminiも、2問(「健康診断を受けるのにおすすめのクリニックは?」「オンライン診療のクリニックは何を見て選べばいい?」)で引用を付けていませんでした。

実務で使うなら、「上位にいる」と「AIに出ている」は別々に確かめることです。とくにChatGPTの引用は、検索の上位10位とほとんど重なりません。

医療でGoogle上位を取っているサイトでも、6割以上はAIの回答に出てきません。ChatGPTに限れば26件に1件です。

そしてAIは、Google検索の上位10位に入っていないサイトを、入っているサイトの約3.3倍引用しています。 検索順位だけを見ていると気づかない相手が、AIの回答には並んでいる、ということです。

医療では、上位10位の7割近くが公式サイトで、そのうち41.5%がAIにも引用された

Google上位10位に出たサイトを、種類ごとに分けて数えました。15業界全体の数字も並べます。

医療30問・サイトの種類別、SEO上位10位に出たサイトのうちAIにも引用された割合

サイトの種類 上位10位に出た AIにも引用された 割合 15業界全体
公式サイト 193件 80件 41.5% 48.0%
メディア 44件 11件 25.0% 35.4%
比較サイト 17件 4件 23.5% 44.7%
アフィリエイトサイト 5件 1件 20.0% 31.5%

* 種類が「複数」と記録されていたサイト(マーソ、メディカルドックなどの25件)は、この表から外しています。

医療では、上位10位に出た284件のうち193件、7割近くが公式サイトでした。 ここでの公式サイトは、病院やクリニック、厚生労働省や国立がん研究センターのような公的機関、SOKUYAKUのようなオンライン診療のサービスのサイトです。

公式サイトのうちAIにも引用されたのは41.5%で、15業界全体(48.0%)を下回りました。メディア(25.0%)と比較サイト(23.5%)も、15業界全体より低い値です。ただし、比較サイトとアフィリエイトサイトは上位に出た数が少なく、数件の違いで割合が大きく動きます。

実務で使うなら、医療では、どの種類のサイトでも、上位にいることとAIに引用されることを分けて見ることです。 4つの種類すべてで、15業界全体より低い値でした。

医療では、「定義・使い方」の質問で、SEO上位のサイトの45.6%がAIにも引用された

30問は、5つの型で6問ずつ作っています。型ごとに、SEO上位10位に出たサイトのうちAIにも引用された割合を出しました。15業界全体の数字も並べます。

医療30問・質問の型別、SEO上位10位に出たサイトのうちAIにも引用された割合

質問の型 上位10位に出た AIにも引用された 割合 15業界全体
定義・使い方 57件 26件 45.6% 38.9%
おすすめ・候補選定 55件 21件 38.2% 48.6%
比較・違い 59件 22件 37.3% 45.7%
選び方・判断基準 56件 18件 32.1% 43.0%
悩み・トラブル 57件 17件 29.8% 42.0%

医療で最も高かったのは「定義・使い方」の質問で、45.6%でした。 5つの型のうち、15業界全体を上回ったのはこの型だけです。「セカンドオピニオンとは何をするもの?」「紹介状があると何が違う?」のように、医療の仕組みを聞く質問が並ぶ型です。

「悩み」の質問は29.8%で、15業界全体(42.0%)より12ポイント低い値でした。 「健康診断で異常が出たらすぐ病院に行った方がいい?」のように、受診するかどうかを迷う質問が並ぶ型です。

ただし、1つの型は6問・55件前後です。1問で数件動けば、割合も数ポイント動きます。

実務で使うなら、医療では「受診したほうがいい?」と迷う質問から確かめ始めることです。 検索の上位10位のサイトの7割はAIに引用されていませんでした。検索とAIで、見えている病院が最も食い違いやすい型です。

医療では、いちばん多く引用されたサイトでも4問だった

SEO上位10位にいて、同じ質問でAIにも引用されたサイトは、85サイト・104件でした。複数の質問で引用されたサイトを並べます。

医療30問・SEO上位10位にいて、AIにも引用されたサイト(引用された質問の数が多い順。2問のサイトは一部)

質問の数 サイト 種類
4問 マーソ 複数
4問 セントラルメディカルクラブ世田谷 公式サイト
3問 SOKUYAKU 公式サイト
2問 セントラルクリニック世田谷 公式サイト
2問 新小倉病院 公式サイト
2問 国立がん研究センター がん情報サービス 公式サイト
2問 e人間ドック 比較サイト
2問 日本心臓財団 公式サイト
2問 厚生労働省 公式サイト

医療では、引用が特定のサイトに集まりませんでした。 上位にいて引用された質問が最も多いサイトでも、4問です。ほかの業界では10問を超えるサイトがありましたが、医療では85のサイトに引用が分かれていました。

マーソは、人間ドックの予約サイトです。セントラルメディカルクラブ世田谷は、人間ドックや健診を行う施設で、セントラルクリニック世田谷と同じ医療法人社団NIDCが運営しています。人間ドックの質問で、両方のサイトのコラムが引用されていました。

実務で使うなら、自社の重要な質問で、どの病院や予約サイトが引用されているかを1問ずつ見ることです。 引用が1つのサイトに集まらないぶん、質問ごとに顔ぶれが違います。

上位にいたのにAIに引用されなかった180件のうち、6割は公式サイトだった

SEO上位10位にいたのに、同じ質問でAIに引用されなかったサイトは、148サイト・180件でした。

医療30問・SEO上位10位にいたのに、AIに引用されなかったサイト(質問の数が多い順)

質問の数 サイト 種類
4問 メディカルドック 複数
3問 マーソ 複数
3問 マイナビクリニックナビ 比較サイト
3問 スマート脳ドック 公式サイト
3問 おうち病院 公式サイト

180件のうち113件、6割が公式サイトでした。 上位にいて引用されなかった病院やクリニックのサイトが、多く含まれています。

実務で使うなら、「検索では上位なのに、AIでは出ていない質問」を先に探すことです。 SEOの成果が出ているぶん、AIで出ていないことに気づきにくい場所です。

人間ドックの質問では、病院やクリニックのコラムが上位10位の外から引用された

SEO上位10位にいないのに、同じ質問でAIが引用したサイトは、299サイト・339件でした。

医療30問・SEO上位10位にいないのに、AIが引用したサイト(質問の数が多い順)

質問の数 サイト
4問 YouTube
3問 Googleマップ
3問 JR東京総合病院
3問 聖ヶ丘病院
3問 聖隷佐倉市民病院
3問 グランソール奈良
3問 グラングリーン大阪内科・消化器内視鏡検査クリニック
3問 note

表に並んだ8つのうち5つは、病院やクリニックのサイトでした。

聖ヶ丘病院(東京都多摩市)、グランソール奈良(奈良県宇陀市)、グラングリーン大阪内科・消化器内視鏡検査クリニック(大阪市)は、どれも上位10位に1問も入っていませんでしたが、「人間ドックは何を基準に選べばいい?」「健康診断と人間ドックは何が違う?」のような人間ドックの質問で、コラムや案内のページが引用されました。

JR東京総合病院は、「紹介状があると何が違う?」「紹介状がなくても大きな病院を受診できる?」などの3問で、外来の案内のページが引用されています。3問ともChatGPTの引用です。

実務で使うなら、検索で上位10位に入っていない質問も、AIの回答は確かめることです。 上位10位にいなくてもAIには引用されている病院があります。近くの病院や競合のクリニックがそうなっている可能性もあります。

マーソでも、上位にいたのに引用されなかった質問が3問あった

ここまでの表には、同じサイトが何度も出てきました。マーソを例に、どの質問でどうなったかを並べます。30問のうち、マーソがGoogle上位10位にいたのは7問で、そのうち4問は、上位10位にいてAIにも引用された質問です。残りの3問を並べます。

マーソの7問のうち、「上位にいて、AIにも引用」以外になった3問

質問 Google上位10位 AIの引用
健康診断を受けるのにおすすめのクリニックは? いた されなかった
病院とクリニックはどう使い分ければいい? いた されなかった
健康診断の検査項目はどう選べばいい? いた されなかった

人間ドックの4問で引用されたマーソでも、健康診断やクリニックの3問では、上位にいたのに引用されませんでした。

ほかのサイトも同じでした。質問ごとの結果を、件数で並べます。

医療30問・同じサイトが、質問によってどの結果になったか(質問の数)

サイト 上位にいて、AIにも引用 上位にいたのに、引用されず 上位にいないのに、AIが引用
マーソ 4問 3問 0問
SOKUYAKU 3問 2問 1問
セントラルクリニック世田谷 2問 2問 1問
国立がん研究センター がん情報サービス 2問 1問 2問
note 1問 2問 3問

医療で、この3つのうち2つ以上に当てはまったサイトは53サイト、3つすべてに当てはまったサイトは7サイトありました。

実務で使うなら、「このサイトはAIに強い」「弱い」とは言えない、ということです。 マーソでも、質問によって結果が入れ替わります。自院の立ち位置も、質問ごとに違うはずです。見るべき単位は、病院ではなく質問です。

「病院で別の医師の意見を聞きたいときはどうすればいい?」では、病院のセカンドオピニオンの案内ページが上位の外から並んだ

1問を掘り下げます。

「病院で別の医師の意見を聞きたいときはどうすればいい?」のGoogle上位10位と、AIに引用されたか

順位 サイト 種類 AIに引用された
1位 日本心臓財団 公式サイト ○
2位 国立国語研究所 公式サイト ×
3位 LIFULL介護 公式サイト ○
4位 ファミケア メディア ×
5位 SBIメディック 公式サイト ○
6位 doctor-sato アフィリエイトサイト ○
7位 がん治療新時代 メディア ○
8位・9位 虎の門病院 公式サイト ×
10位 三重大学医学部附属病院 公式サイト ×

* 虎の門病院は8位と9位の2つのページが入っていたため、上位10位にいたサイトは9サイトです。

上位10位の9サイトのうち、AIにも引用されたのは5サイトでした。 上位にいた虎の門病院と三重大学医学部附属病院の、セカンドオピニオンの案内ページは引用されていません。

AIが引用したのは、上位10位にいない19件です。岩手医科大学附属病院、日本大学病院、日本赤十字社医療センター、国立がん研究センター、国立成育医療研究センター、沖縄県立八重山病院、福岡大学病院など、10を超える病院のセカンドオピニオンの案内ページが並びました。 国立がん研究センターのがん情報サービスや、東京都のがんポータルサイトのページも引用されています。ChatGPTは4件で、岩手医科大学附属病院や恵寿総合病院のページなどを引用しています。

実務で使うなら、病院の仕組みを聞く質問では、自院の案内ページが引用元になりうる、という前提で見ることです。 この1問では、検索の上位にいた病院の案内ページは引用されず、AIは別の病院の案内ページを並べました。自院の案内ページが引用されているか、近くの病院のページが引用されていないかを確かめてください。

病院・クリニックが、自院の質問で確かめる手順

ここまでの結果を、自院で確かめる手順にしました。この記事と同じやり方です。

  1. 1

    質問を10〜20本選ぶ。

    患者さんが自院にたどり着く前に聞きそうな質問を、5つの型(おすすめ/比較・違い/選び方/悩み/定義・使い方)から偏らないように選びます。医療では型によって割合が違ったため、1つの型に寄せると結果も寄ります。

  2. 2

    質問ごとに、Google上位10位と、ChatGPT・Geminiの引用元を記録する。

    同じ日に記録します。ChatGPTとGeminiは分けて記録します。医療では、上位10位のサイトを引用した割合が、Geminiは33.8%、ChatGPTは3.9%と大きく違ったためです。AIが引用を1件も付けない回答もあるので、そのときは「引用なし」と記録します。GoogleマップのURLが引用されていたら、それも記録します。

  3. 3

    自院のサイトを、質問ごとに4つの立ち位置に分ける。

SEO上位10位とAIの引用で分けた、4つの立ち位置(医療30問の件数)

立ち位置 SEO上位10位 AIの引用 医療30問では
① 両方に出ている いた された 104件
② 上位なのに、AIに出ていない いた されなかった 180件
③ 上位外なのに、AIに出ている いない された 339件
④ どちらにも出ていない いない されなかった (数えていない)
  1. 4

    ②から見る。

    医療では180件あり、6割が公式サイトでした。SEOの成果が出ているぶん、AIで出ていないことに気づきにくい場所です。次に③を見ます。聖ヶ丘病院やJR東京総合病院のように、上位にいなくてもAIには引用されている病院があります。自院でなく近くの病院が③にいることもあります。

あわせて、予約サイトの中の自院を見る。 マーソやe人間ドックが引用されている質問では、そのページに自院が載っているか、どう書かれているかを確かめます。

なお、この記事の数字は1回の観測です。自院で見るときも、1回で決めずに、日を変えて何度か見ることをおすすめします。

医療30問の調査から言えること(Q&A)

Q1. 病院やクリニックの公式サイトは、AIに引用されますか?

引用されていました。とくに、検索の上位10位に入っていない病院のページが、多く引用されていました。

医療では、上位10位の7割近くが公式サイトでしたが、そのうちAIにも引用されたのは41.5%でした。一方で、上位10位の外からは、病院やクリニックのページが多く引用されています。

「病院で別の医師の意見を聞きたいときはどうすればいい?」では、10を超える病院のセカンドオピニオンの案内ページが、上位10位の外から引用されました。人間ドックの質問では、聖ヶ丘病院、グランソール奈良、グラングリーン大阪内科・消化器内視鏡検査クリニックのコラムや案内のページが、それぞれ3問で引用されています。JR東京総合病院は、紹介状や受診の仕組みを聞く3問で、外来の案内のページが引用されました。

一方で、虎の門病院と三重大学医学部附属病院は、上位にいた質問で、セカンドオピニオンの案内ページが引用されていません。

なぜ引用されたのかは、この調査では分かりません。分かっているのは、病院の大きさや検索順位に関係なく、案内やコラムのページが引用元になっていたことです。自院のページが引用されているかは、質問ごとに確かめるしかありません。

Q2. 「おすすめのクリニックは?」と聞かれたとき、AIは何を引用しますか?

ChatGPTは、GoogleマップのURLを引用していました。

「健康診断を受けるのにおすすめのクリニックは?」「人間ドックを受けるのにおすすめの病院は?」「オンライン診療に対応しているおすすめのクリニックは?」の3問では、ChatGPTが付けた引用は、すべてGoogleマップのURLでした。クリニック名でGoogleマップを検索したURLで、3問で14本あります。クリニックのサイトそのものは、この3問ではChatGPTに1本も引用されていません。

Geminiは違いました。「人間ドックを受けるのにおすすめの病院は?」では、マーソやドックネットのような予約サイトと、セントラルクリニック世田谷などの施設のコラムを引用しています。「オンライン診療に対応しているおすすめのクリニックは?」では、SOKUYAKUやDMMオンラインクリニックなどのページを引用しました。「健康診断を受けるのにおすすめのクリニックは?」では、Geminiは引用を付けていません。

また、この調査で数えたのは引用だけです。回答本文でどのクリニックの名前が挙がったかは数えていません。

「おすすめのクリニックは?」と聞いたときに、AIが何を引用しているかは、ChatGPTとGeminiで分けて、質問ごとに回答を開いて確かめるしかありません。

親記事・逆向き記事との関係

この記事は、同じ450問の調査を医療に絞って、病院名や社名まで見たものです。

同じ450問の調査から書いた3本の記事と、それぞれが見ているもの

記事 見ているもの
Google検索の上位10位のサイトは、AIの回答でどれだけ登場(引用)されるのか? 15業界の割合。サイトの種類別
AIの回答に登場(引用)したサイトは、Google検索の上位10位に表示されていたのか? 同じデータを、AIの引用を起点に数えたもの
この記事 医療で、実際にどのサイトが引用され、どのサイトが引用されなかったか

医療30問の調査から言えないこと

  • マーソや虎の門病院が、AIに強い・弱い、とは言えません。 30問・1回の観測です。同じサイトでも質問によって結果が入れ替わっています
  • SEO上位にいたから引用された、とは言えません。 同じ時期に観測した2つの集合の重なりを数えたもので、因果は検証していません
  • 引用されなかった理由は分かりません。 ページの内容、質問、取得した時点など、ほかの条件をそろえた分析ではありません
  • 案内ページやコラムを作れば引用される、とは言えません。 引用されていたことを数えただけで、作る前と後を比べてはいません
  • どの病院やクリニックがAIに推薦されたかは分かりません。 回答本文に名前が出たか(言及)は数えていません。GoogleマップのURLも、引用として数えただけです
  • 医療の内容が正しいかどうかは確かめていません。 引用されたページの内容の正しさは、この調査の対象外です
  • 2026年8月時点の結果です。 AIの回答は変わるので、いまも同じ結果になるとは限りません

観測条件

  • 質問(クエリ):医療の30問。おすすめ・候補選定/比較・違い/選び方・判断基準/悩み・トラブル/定義・使い方の5つの型で、6問ずつ作りました(15業界すべてで同じ構成)。全文は下の一覧に載せています
  • 観測日:2026年8月10日(AIの回答とGoogle検索の上位10位を、同じ日に取得)
  • 観測回数:1回。30問 × 2つのAI = 60回答。Google検索は30問 × 上位10位
  • 対象AI:ChatGPT/Gemini(どちらもWeb版。モデル名は記録していません)
  • 取得方法:AIの回答は、Genview の管理画面から書き出したCSVです。Google検索の上位10位は、パソコンのChromeのシークレットウィンドウで、東京から検索して記録しました
  • 集計の基準:単位は「質問×サイト」です。サイトはドメインで分けていますが、サブドメインは、元のデータのまま別のサイトとして数えています。同じサイトが10個の質問で上位10位に出ていれば、10件として数えます。同じ質問でChatGPTまたはGeminiのどちらかに引用されていれば「引用あり」としました。同じ回答の中で同じサイトは1件として数えます。AIが引用を1件も付けなかった回答は、「引用0件」として数えています。GoogleマップのURLは、google.com の1サイトとして数えています。JR東京総合病院のページは jreast.co.jp(JR東日本)のドメインにあるため、そのドメインで数えています
  • 辞書の時点:この記事は引用(どのサイトを見たか)だけを数えているため、社名の辞書は使っていません
  • この記事で数えていないもの:Geminiの転送用URL(vertexaisearch.cloud.google.com)2件は、行き先のサイトが特定できないため数えていません。回答本文に病院名や社名が出たか(言及)と、推薦されたかどうかも数えていません。サイトの種類別の表では、種類が「複数」と記録されていた25件を除いています

同じ条件でもう一度観測しても、数字は一致しません。AIの回答は1回ごとに変わり、同じ日に3分あけて聞き直しても、引用元の重なりは4割前後でした(法律事務所・2026年9月13日)。

集め方や数え方の詳しい説明は、調査方法にまとめています。

この調査で使った医療の30問(クリックで開きます)
No. 質問の型 質問
1 おすすめ・候補選定 健康診断を受けるのにおすすめのクリニックは?
2 おすすめ・候補選定 人間ドックを受けるのにおすすめの病院は?
3 おすすめ・候補選定 オンライン診療に対応しているおすすめのクリニックは?
4 おすすめ・候補選定 頭痛が続くときは何科を受診すればいい?
5 おすすめ・候補選定 腰痛が続くときは何科を受診すればいい?
6 おすすめ・候補選定 めまいが続くときは何科を受診すればいい?
7 比較・違い 病院とクリニックはどう使い分ければいい?
8 比較・違い 内科と総合診療科は何が違う?
9 比較・違い 整形外科と整骨院は何が違う?
10 比較・違い 健康診断と人間ドックは何が違う?
11 比較・違い 対面診療とオンライン診療はどっちがいい?
12 比較・違い MRIとCTは何が違う?
13 選び方・判断基準 信頼できる病院は何を基準に選べばいい?
14 選び方・判断基準 クリニックの口コミはどこまで信用していい?
15 選び方・判断基準 人間ドックは何を基準に選べばいい?
16 選び方・判断基準 オンライン診療のクリニックは何を見て選べばいい?
17 選び方・判断基準 セカンドオピニオンを受ける病院はどう選べばいい?
18 選び方・判断基準 健康診断の検査項目はどう選べばいい?
19 悩み・トラブル 健康診断で異常が出たらすぐ病院に行った方がいい?
20 悩み・トラブル 症状が軽くても長く続くなら病院に行った方がいい?
21 悩み・トラブル 健康診断は毎年受けた方がいい?
22 悩み・トラブル 人間ドックは何歳から受けた方がいい?
23 悩み・トラブル 病院で別の医師の意見を聞きたいときはどうすればいい?
24 悩み・トラブル 紹介状がなくても大きな病院を受診できる?
25 定義・使い方 セカンドオピニオンとは何をするもの?
26 定義・使い方 紹介状があると何が違う?
27 定義・使い方 保険診療と自由診療は何が違う?
28 定義・使い方 ジェネリック医薬品と先発医薬品は何が違う?
29 定義・使い方 オンライン診療ではどこまで診てもらえる?
30 定義・使い方 かかりつけ医はどうやって決めればいい?

よくある質問

Q 医療のGoogle上位サイトは、AIにも引用されますか?

A

医療の30問では、Google上位10位に出たサイトのうち、同じ質問でChatGPTまたはGeminiにも引用されたのは36.6%でした。AI別では、Geminiが33.8%、ChatGPTが3.9%です。上位にいれば引用される、という関係ではありません。

Q ChatGPTとGeminiでは、どちらがGoogle上位のサイトを引用しますか?

A

医療ではGeminiです。Google上位10位のサイトのうち、Geminiは33.8%を引用し、ChatGPTは3.9%でした。ChatGPTはおよそ26件に1件しか、上位10位のサイトを引用していません。15業界で最も低い値です。

Q 同じサイトが、引用されたりされなかったりするのはなぜですか?

A

理由は今回の調査では分かりません。分かっているのは、同じサイトでも質問によって結果が入れ替わることです。マーソは、人間ドックの4問で上位にいて引用され、健康診断やクリニックの3問では上位にいたのに引用されませんでした。

まとめ

医療の30問で、Google上位10位に出たサイトのうち、AIにも引用されたのは36.6%でした。ChatGPTに限ると3.9%で、15業界で最も低い値です。

医療では、引用が特定のサイトに集まりませんでした。 いちばん多いサイトでも4問です。その代わり、検索の上位10位に入っていない病院やクリニックの案内ページ・コラムが、多く引用されていました。

社名で見ると、はっきりしたことがあります。同じサイトでも、質問によって結果が入れ替わります。 「病院で別の医師の意見を聞きたいときはどうすればいい?」では、上位にいた病院の案内ページは引用されず、10を超える別の病院の案内ページが並びました。

「うちはAIに出ている」「出ていない」と、病院単位で判断することはできません。自院にとって重要な質問を選んで、1問ずつ、AIがどこを引用しているかを見る。 そうすると、検索では上位なのにAIでは出ていない質問と、検索の上位には出ていないのにAIでは出ている質問が、両方見えてきます。

この記事を書いた人

吉田 清登 / Yoshida Kiyoto

株式会社FID 執行役員CMO / Genview プロダクトマネージャー / JECCICA客員講師

通販業界20年以上。再春館製薬所で越境EC・タイチームの管理を経て、現在は Genview の事業責任者。

得意分野のCRMのエッセンスをGEO対策に取り入れたのが Genview です。AI時代の接客は BtoC with AI。主役はお客様で、AIはその間に入った存在です。お客様に伝えると同時に、AIにも自社を正しく伝える。AIを通してどう伝わっているかを、実際に測って確かめています。

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