士業のGoogle上位サイトは、AIの回答にどれだけ登場(引用)したのか?
著者:吉田 清登(株式会社FID CMO / Genview PM) 公開:2026-08-11
士業では、Google検索で上位にいるサイトの6割近くが、AIの回答に引用されていませんでした。
士業の30問で、Google検索の上位10位に出たサイトと、ChatGPT・Geminiの引用元を1つずつ突き合わせました(2026年8月10日)。
この記事の「登場」は、AIの回答に付いた引用URLのことです。回答本文に社名が出たか(言及)は数えていません。
AIに引用された
41.0%
ChatGPT
5.5%
Gemini
38.5%
この記事は「Google検索の上位10位のサイトは、AIの回答でどれだけ登場(引用)されるのか?」の士業編です。あちらは15業界の割合を、こちらは士業で実際にどのサイトが引用され、どのサイトが引用されなかったのかを、社名で見ていきます。
15業界全体では、Google上位10位のサイトのうちAIにも引用されたのは43.6%でした。では士業では、具体的にどこが引用され、どこが引用されなかったのか。
士業の30問について、Google検索の上位10位とAIの引用元を、1つずつ突き合わせました。
30秒でわかる結論
- 士業のGoogle上位10位に出たサイトのうち、AIにも引用されたのは41.0%だった
- ChatGPTに限ると5.5%。18件に1件ほどしかない
- 逆に、AIが引用したサイトの74.7%は、SEO上位11位以下だった
- 「おすすめの〇〇士は?」の質問では、ChatGPTの引用がすべてGoogleマップだった質問が3問あった
- 同じサイトでも、質問によって「引用された」「されなかった」が入れ替わる。見るべき単位は質問そのもの
{LSC}
引用されたサイト・されなかったサイトの社名/サイトの種類別・質問の型別の割合/会計ソフトの会社とポータルサイト/1問の掘り下げ/自社で確かめる手順/この調査から言えないこと
士業のGoogle上位サイトのうち、ChatGPTに引用されたのは5.5%だけだった
士業の30問で、Google検索の上位10位に出たサイトを数えると273件でした(質問×サイト)。そのうち、同じ質問でChatGPTまたはGeminiにも引用されたのは112件です。
士業30問・SEO上位10位に出たサイトのうち、AIにも引用された件数と割合
| 件数 | 割合 | |
|---|---|---|
| SEO上位10位に出た | 273件 | ― |
| AIにも引用された | 112件 | 41.0% |
| 引用されなかった | 161件 | 59.0% |
AI別(分母は同じ273件)
| AI | AIにも引用された | 割合 |
|---|---|---|
| ChatGPT | 15件 | 5.5% |
| Gemini | 105件 | 38.5% |
15業界全体では43.6%でした。士業はそれより低い値です。そしてChatGPTは5.5%、およそ18件に1件です。
次に、逆向きで調べてみました。AIが引用したサイトのほうを数えます。
士業の30問で、ChatGPTとGeminiが引用したサイトは、合計442件でした(質問×サイト)。そのうち、同じ質問のSEO上位10位以内にいたのは112件、11位以下は330件です。
士業30問・AIが引用したサイトのうち、SEO上位10位以内にいた件数と割合
| 件数 | 割合 | |
|---|---|---|
| AIが引用したサイト | 442件 | ― |
| SEO上位10位以内にいた | 112件 | 25.3% |
| SEO上位11位以下だった | 330件 | 74.7% |
AIが引用したサイトの4分の3は、SEO上位10位の外にありました。
*1 逆向き記事の士業の数字(ChatGPT 12.8%/Gemini 25.6%)は、引用URLの件数で数えているため、この表の割合とは一致しません。
*2 30問のうち1問(「離婚問題の相談におすすめの弁護士は?」)では、Geminiは回答に引用を付けていませんでした。ChatGPTも、4問(「社労士と弁護士は労務相談でどう使い分ける?」「会社設立を依頼する専門家はどう選べばいい?」「司法書士に会社設立を依頼するといくらかかる?」「相続手続きは税理士と司法書士のどちらに相談すればいい?」)で引用を付けていませんでした。
実務で使うなら、「上位にいる」と「AIに出ている」は別々に確かめることです。とくにChatGPTの引用は、検索の上位10位とほとんど重なりません。
士業でGoogle上位を取っているサイトでも、6割近くはAIの回答に出てきません。ChatGPTに限れば18件に1件です。
そしてAIは、Google検索の上位10位に入っていないサイトを、入っているサイトの約3倍引用しています。 検索順位だけを見ていると気づかない相手が、AIの回答には並んでいる、ということです。
士業では、比較サイトの52.0%がAIにも引用された
Google上位10位に出たサイトを、種類ごとに分けて数えました。15業界全体の数字も並べます。
士業30問・サイトの種類別、SEO上位10位に出たサイトのうちAIにも引用された割合
| サイトの種類 | 上位10位に出た | AIにも引用された | 割合 | 15業界全体 |
|---|---|---|---|---|
| 比較サイト | 25件 | 13件 | 52.0% | 44.7% |
| 公式サイト | 183件 | 83件 | 45.4% | 48.0% |
| メディア | 47件 | 12件 | 25.5% | 35.4% |
| アフィリエイトサイト | 8件 | 1件 | 12.5% | 31.5% |
* 種類が「複数」と記録されていたサイト(弁護士ナビ、社労士プロなどの10件)は、この表から外しています。
士業では、比較サイトのうちAIにも引用されたのは52.0%で、15業界全体(44.7%)を上回りました。 ここでの比較サイトは、ベンナビ相続や比較ビズのように、事務所を探す・比べるためのサイトです。ただし、上位10位に出たのは25件と少なく、数件の違いで割合が大きく動きます。
一方、メディアは25.5%で、15業界全体より10ポイント低い値でした。公式サイトは45.4%で、15業界全体とほぼ同じです。
実務で使うなら、自社の重要な質問で、どの比較サイトがAIに引用されているかを見ることです。 同じ運営会社の比較サイトでも、引用されたところと、されなかったところがありました(後のQ&A)。
士業では、「おすすめ」の質問で、SEO上位のサイトのうちAIにも引用されたのは38.0%だった
30問は、5つの型で6問ずつ作っています。型ごとに、SEO上位10位に出たサイトのうちAIにも引用された割合を出しました。15業界全体の数字も並べます。
士業30問・質問の型別、SEO上位10位に出たサイトのうちAIにも引用された割合
| 質問の型 | 上位10位に出た | AIにも引用された | 割合 | 15業界全体 |
|---|---|---|---|---|
| 比較・違い | 56件 | 26件 | 46.4% | 45.7% |
| 選び方・判断基準 | 56件 | 26件 | 46.4% | 43.0% |
| 定義・使い方 | 56件 | 23件 | 41.1% | 38.9% |
| おすすめ・候補選定 | 50件 | 19件 | 38.0% | 48.6% |
| 悩み・トラブル | 55件 | 18件 | 32.7% | 42.0% |
「おすすめ」の質問は38.0%で、15業界全体の48.6%より10ポイント低い値でした。 「相続の相談におすすめの税理士は?」のように、相談先の候補を聞く質問が並ぶ型です。
この型では、ChatGPTの引用に特徴がありました。「会社設立の相談におすすめの司法書士は?」「離婚問題の相談におすすめの弁護士は?」「補助金申請の相談におすすめの行政書士は?」の3問では、ChatGPTが付けた引用は、すべてGoogleマップのURLでした。 事務所名でGoogleマップを検索したURLで、3問で20本あります。事務所のサイトそのものは、この3問では1本も引用されていません。
「悩み」の質問も32.7%で、15業界全体(42.0%)を下回りました。
ただし、1つの型は6問・55件前後です。1問で数件動けば、割合も数ポイント動きます。
実務で使うなら、士業では「おすすめの〇〇士は?」の質問で、AIの回答の引用元を1本ずつ開いてみることです。 事務所のサイトではなく、地図や比較サイトが引用されていることがあります。
弥生は、上位にいた8問すべてでAIに引用された
SEO上位10位にいて、同じ質問でAIにも引用されたサイトは、77サイト・112件でした。複数の質問で引用されたサイトを並べます。
士業30問・SEO上位10位にいて、AIにも引用されたサイト(引用された質問の数が多い順)
| 質問の数 | サイト | 種類 |
|---|---|---|
| 8問 | 弥生 | 公式サイト |
| 6問 | マネーフォワード クラウド | 公式サイト |
| 4問 | 相続会議(朝日新聞社) | メディア |
| 4問 | freee | 公式サイト |
| 3問 | 辻・本郷 税理士法人 | 公式サイト |
| 3問 | ベンチャーサポートグループ | メディア |
| 3問 | アガルート | 公式サイト |
| 3問 | ベンナビ相続 | 比較サイト |
上から4つのうち3つは、弥生・マネーフォワード クラウド・freeeの、会計ソフトの会社のサイトでした。 士業の事務所ではありません。
弥生は、上位10位にいた8問すべてで、AIにも引用されました。 上位10位にいなかった2問でも引用されていて、あわせて10問です。8問は、会社設立(3問)、確定申告(2問)、税理士の選び方・顧問料(2問)、相続の相談先(1問)についての質問でした。
実務で使うなら、自社の重要な質問で、会計ソフトの会社のような「士業ではない会社」の記事が引用されていないかを見ることです。 検索で比べている相手が同業の事務所だけだと、AIの回答で並んでいる相手を見落とします。
SEO上位にいたのにAIに引用されなかった161件のうち、6割は公式サイトだった
SEO上位10位にいたのに、同じ質問でAIに引用されなかったサイトは、140サイト・161件でした。
士業30問・SEO上位10位にいたのに、AIに引用されなかったサイト(質問の数が多い順。2問のサイトは一部)
| 質問の数 | サイト | 種類 |
|---|---|---|
| 3問 | 創業手帳 | メディア |
| 3問 | 税理士紹介センタービスカス | 比較サイト |
| 3問 | SoVa | メディア |
| 2問 | 比較ビズ | 比較サイト |
| 2問 | ベンナビ労働問題 | 比較サイト |
| 2問 | MS-Japan | 公式サイト |
| 2問 | 辻・本郷 税理士法人 | 公式サイト |
| 2問 | ベンチャーサポートグループ | メディア |
161件のうち100件、6割が公式サイトでした。 事務所のサイトが多く入っています。
辻・本郷 税理士法人とベンチャーサポートグループは、上位にいて引用された質問が3問ある一方で、上位にいたのに引用されなかった質問も2問ありました。
実務で使うなら、「検索では上位なのに、AIでは出ていない質問」を先に探すことです。 SEOの成果が出ているぶん、AIで出ていないことに気づきにくい場所です。
上位10位の外から、税理士法人や東京弁護士会が引用された
SEO上位10位にいないのに、同じ質問でAIが引用したサイトは、290サイト・330件でした。
士業30問・SEO上位10位にいないのに、AIが引用したサイト(質問の数が多い順)
| 質問の数 | サイト |
|---|---|
| 3問 | Googleマップ |
| 3問 | 小谷野税理士法人 |
| 3問 | キークレア税理士法人 |
| 3問 | 永安栄棟 公認会計士・税理士事務所 |
| 3問 | 東京弁護士会 |
| 3問 | freee |
| 3問 | 企業法務弁護士ナビ |
| 3問 | 税理士紹介センタービスカス |
| 3問 | 三菱UFJ銀行 |
小谷野税理士法人やキークレア税理士法人は、上位10位にいたのは1問でしたが、上位の外から3問でAIに引用されました。 東京弁護士会も、上位10位の外から3問で引用されています。
税理士紹介センタービスカスは、上位10位にいた3問では引用されず、上位10位にいなかった3問で引用されました。
実務で使うなら、検索で上位10位に入っていない質問も、AIの回答は確かめることです。 上位10位にいなくてもAIには引用されている質問があります。競合の事務所がそうなっている可能性もあります。
マネーフォワード クラウドでも、上位にいたのに引用されなかった質問が1問あった
ここまでの表には、同じサイトが何度も出てきました。マネーフォワード クラウドを例に、どの質問でどうなったかを並べます。30問のうち、マネーフォワード クラウドがGoogle上位10位にいたか、AIに引用されたかのどちらかに当てはまったのは9問で、そのうち6問は、上位10位にいてAIにも引用された質問です。残りの3問を並べます。
マネーフォワード クラウドの9問のうち、「上位にいて、AIにも引用」以外になった3問
| 質問 | Google上位10位 | AIの引用 |
|---|---|---|
| 税理士は何を基準に選べばいい? | いた | されなかった |
| 税理士と会計士は何が違う? | いない | された |
| 就業規則の作成は社労士に頼んだ方がいい? | いない | された |
6問で上位にいて引用されたマネーフォワード クラウドでも、上位10位にいたのに引用されなかった質問が1問ありました。 反対に、上位10位にいなかった2問では、AIに引用されています。
ほかのサイトも同じでした。質問ごとの結果を、件数で並べます。
士業30問・同じサイトが、質問によってどの結果になったか(質問の数)
| サイト | 上位にいて、AIにも引用 | 上位にいたのに、引用されず | 上位にいないのに、AIが引用 |
|---|---|---|---|
| 弥生 | 8問 | 0問 | 2問 |
| マネーフォワード クラウド | 6問 | 1問 | 2問 |
| freee | 4問 | 1問 | 3問 |
| 相続会議(朝日新聞社) | 4問 | 1問 | 2問 |
| 辻・本郷 税理士法人 | 3問 | 2問 | 1問 |
| 税理士紹介センタービスカス | 0問 | 3問 | 3問 |
士業で、この3つのうち2つ以上に当てはまったサイトは59サイト、3つすべてに当てはまったサイトは10サイトありました。
実務で使うなら、「このサイトはAIに強い」「弱い」とは言えない、ということです。 上位にいた8問すべてで引用された弥生のようなサイトもあれば、上位にいた3問では引用されず、上位の外の3問で引用されたビスカスのようなサイトもあります。自社の立ち位置も、質問ごとに違うはずです。見るべき単位は、会社ではなく質問です。
「士業の口コミはどこまで信用していい?」では、上位10位のどのサイトもAIに引用されなかった
1問を掘り下げます。
「士業の口コミはどこまで信用していい?」のGoogle上位10位と、AIに引用されたか
| 順位 | サイト | 種類 | AIに引用された |
|---|---|---|---|
| 1位 | キャリアチケット | メディア | × |
| 2位 | みらいキャリア | 公式サイト | × |
| 3位 | いい求人net | 複数 | × |
| 4位 | Yahoo!知恵袋 | メディア | × |
| 5位 | リクナビNEXT | 公式サイト | × |
| 6位 | 転職アカホン | メディア | × |
| 7位 | すべらない転職 | メディア | × |
| 8位 | イースタッフ | 公式サイト | × |
| 9位 | Digital Port | メディア | × |
| 10位 | リーガルジョブマガジン | メディア | × |
この1問では、上位10位の10サイトが、1つもAIに引用されませんでした。
上位10位には、キャリアチケットやリクナビNEXTのように、転職・求人を扱うサイトが10サイト中8サイト並んでいました。
AIが引用したのは、上位10位にいない14件です。Geminiは13件で、税理士事務所や税理士紹介のサイトが書いた口コミの見方、MLT法律事務所の弁護士の選び方、相続会議、ミツモアの税理士の口コミのページ、偽の口コミの見分け方を扱うTBSやGIGAZINEの記事などが並びました。 ChatGPTは2件で、どちらも税理士の口コミや相続の相談先を扱うサイトでした。
実務で使うなら、同じ言葉の質問でも、検索とAIで「何についての質問か」が食い違うことがある、という前提で見ることです。 この1問では、検索の上位は転職・求人のサイトが中心で、AIが引用したのは士業の選び方を扱うサイトでした。自社に関わる質問ほど、検索結果とAIの回答の両方を開いて確かめてください。
士業の事務所が、自社の質問で確かめる手順
ここまでの結果を、自社で確かめる手順にしました。この記事と同じやり方です。
-
1
質問を10〜20本選ぶ。
自社の事務所が答えになりうる質問を、5つの型(おすすめ/比較・違い/選び方/悩み/定義・使い方)から偏らないように選びます。士業では型によって割合が違ったため、1つの型に寄せると結果も寄ります。
-
2
質問ごとに、Google上位10位と、ChatGPT・Geminiの引用元を記録する。
同じ日に記録します。ChatGPTとGeminiは分けて記録します。士業では、上位10位のサイトを引用した割合が、Geminiは38.5%、ChatGPTは5.5%と大きく違ったためです。AIが引用を1件も付けない回答もあるので、そのときは「引用なし」と記録します。GoogleマップのURLが引用されていたら、それも記録します。
-
3
自社サイトを、質問ごとに4つの立ち位置に分ける。
SEO上位10位とAIの引用で分けた、4つの立ち位置(士業30問の件数)
| 立ち位置 | SEO上位10位 | AIの引用 | 士業30問では |
|---|---|---|---|
| ① 両方に出ている | いた | された | 112件 |
| ② 上位なのに、AIに出ていない | いた | されなかった | 161件 |
| ③ 上位外なのに、AIに出ている | いない | された | 330件 |
| ④ どちらにも出ていない | いない | されなかった | (数えていない) |
-
4
②から見る。
士業では161件あり、6割が公式サイトでした。SEOの成果が出ているぶん、AIで出ていないことに気づきにくい場所です。次に③を見ます。小谷野税理士法人やキークレア税理士法人のように、上位にいなくてもAIには引用されている事務所があります。自社でなく競合が③にいることもあります。
あわせて、比較サイトの中の自社を見る。 ベンナビ相続や比較ビズが引用されている質問では、そのページに自社の事務所が載っているか、どう書かれているかを確かめます。
なお、この記事の数字は1回の観測です。自社で見るときも、1回で決めずに、日を変えて何度か見ることをおすすめします。
士業30問の調査から言えること(Q&A)
Q1. 「おすすめの税理士は?」と聞かれたとき、AIは事務所のサイトを引用しますか?
引用されることもありますが、事務所のサイト以外が引用されることも多い結果でした。
「おすすめ」の6問では、Google上位10位のサイトのうちAIにも引用されたのは38.0%でした。15業界全体(48.6%)より10ポイント低い値です。
とくにChatGPTは、「会社設立の相談におすすめの司法書士は?」「離婚問題の相談におすすめの弁護士は?」「補助金申請の相談におすすめの行政書士は?」の3問で、引用をすべてGoogleマップのURLにしていました。事務所名でGoogleマップを検索したURLです。Geminiは、「離婚問題の相談におすすめの弁護士は?」の回答に引用を付けていませんでした。
また、この調査で数えたのは引用だけです。回答本文でどの事務所の名前が挙がったかは数えていません。
「おすすめの〇〇士は?」と聞いたときに、AIが何を引用しているかは、質問ごとに回答を開いて確かめるしかありません。
Q2. ベンナビのようなポータルサイトに載っていれば、AIにも出てきますか?
載っていれば出る、とは言えない結果でした。
同じアシロが運営するサイトでも、結果は分かれました。ベンナビ相続は、上位10位にいた3問すべてでAIに引用されました。企業法務弁護士ナビも、上位にいた2問で引用され、上位の外からも3問で引用されています。一方で、ベンナビ労働問題は、上位10位にいた2問のどちらでも引用されていません。
税理士紹介センタービスカスは、上位10位にいた3問では引用されず、上位10位にいなかった3問で引用されました。
また、この調査で数えたのはサイトの単位までです。引用されたのが、どの事務所の、どのページかまでは数えていません。
自社の事務所がポータルサイトのページとしてAIに引用されているかは、質問ごとに、引用されたURLを開いて確かめるしかありません。
親記事・逆向き記事との関係
この記事は、同じ450問の調査を士業に絞って、社名まで見たものです。
同じ450問の調査から書いた3本の記事と、それぞれが見ているもの
| 記事 | 見ているもの |
|---|---|
| Google検索の上位10位のサイトは、AIの回答でどれだけ登場(引用)されるのか? | 15業界の割合。サイトの種類別 |
| AIの回答に登場(引用)したサイトは、Google検索の上位10位に表示されていたのか? | 同じデータを、AIの引用を起点に数えたもの |
| この記事 | 士業で、実際にどのサイトが引用され、どのサイトが引用されなかったか |
士業30問の調査から言えないこと
- 弥生やベンナビが、AIに強い・弱い、とは言えません。 30問・1回の観測です。同じサイトでも質問によって結果が入れ替わっています
- SEO上位にいたから引用された、とは言えません。 同じ時期に観測した2つの集合の重なりを数えたもので、因果は検証していません
- 引用されなかった理由は分かりません。 ページの内容、質問、取得した時点など、ほかの条件をそろえた分析ではありません
- どの事務所がAIに推薦されたかは分かりません。 回答本文に事務所の名前が出たか(言及)は数えていません。GoogleマップのURLも、引用として数えただけです
- 事務所の規模や地域とAIの引用の関係は分かりません。 規模や地域で分けて数えてはいません
- 比較サイトのどのページが引用されたかは数えていません。 数えたのはサイトの単位までです
- 2026年8月時点の結果です。 AIの回答は変わるので、いまも同じ結果になるとは限りません
観測条件
- 質問(クエリ):士業の30問。おすすめ・候補選定/比較・違い/選び方・判断基準/悩み・トラブル/定義・使い方の5つの型で、6問ずつ作りました(15業界すべてで同じ構成)。全文は下の一覧に載せています
- 観測日:2026年8月10日(AIの回答とGoogle検索の上位10位を、同じ日に取得)
- 観測回数:1回。30問 × 2つのAI = 60回答。Google検索は30問 × 上位10位
- 対象AI:ChatGPT/Gemini(どちらもWeb版。モデル名は記録していません)
- 取得方法:AIの回答は、Genview の管理画面から書き出したCSVです。Google検索の上位10位は、パソコンのChromeのシークレットウィンドウで、東京から検索して記録しました
- 集計の基準:単位は「質問×サイト」です。サイトはドメインで分けていますが、サブドメインは、元のデータのまま別のサイトとして数えています。同じサイトが10個の質問で上位10位に出ていれば、10件として数えます。同じ質問でChatGPTまたはGeminiのどちらかに引用されていれば「引用あり」としました。同じ回答の中で同じサイトは1件として数えます。AIが引用を1件も付けなかった回答は、「引用0件」として数えています。GoogleマップのURLは、google.com の1サイトとして数えています
- 辞書の時点:この記事は引用(どのサイトを見たか)だけを数えているため、社名の辞書は使っていません
- この記事で数えていないもの:回答本文に社名が出たか(言及)と、推薦されたかどうかは数えていません。サイトの種類別の表では、種類が「複数」と記録されていた10件を除いています。士業では、Geminiの転送用URL(vertexaisearch.cloud.google.com)はありませんでした
同じ条件でもう一度観測しても、数字は一致しません。AIの回答は1回ごとに変わり、同じ日に3分あけて聞き直しても、引用元の重なりは4割前後でした(法律事務所・2026年9月13日)。
集め方や数え方の詳しい説明は、調査方法にまとめています。
この調査で使った士業の30問(クリックで開きます)
| No. | 質問の型 | 質問 |
|---|---|---|
| 1 | おすすめ・候補選定 | 相続の相談におすすめの税理士は? |
| 2 | おすすめ・候補選定 | 会社設立の相談におすすめの司法書士は? |
| 3 | おすすめ・候補選定 | 労務トラブルの相談におすすめの社労士は? |
| 4 | おすすめ・候補選定 | 離婚問題の相談におすすめの弁護士は? |
| 5 | おすすめ・候補選定 | 補助金申請の相談におすすめの行政書士は? |
| 6 | おすすめ・候補選定 | 中小企業の顧問税理士を探すならどこがおすすめ? |
| 7 | 比較・違い | 税理士と会計士は何が違う? |
| 8 | 比較・違い | 司法書士と行政書士は何が違う? |
| 9 | 比較・違い | 社労士と弁護士は労務相談でどう使い分ける? |
| 10 | 比較・違い | 税理士に頼むのと自分で確定申告するのはどっちがいい? |
| 11 | 比較・違い | 顧問契約とスポット相談はどっちがいい? |
| 12 | 比較・違い | 法律事務所と司法書士事務所は何が違う? |
| 13 | 選び方・判断基準 | 税理士は何を基準に選べばいい? |
| 14 | 選び方・判断基準 | 弁護士は何を基準に選べばいい? |
| 15 | 選び方・判断基準 | 社労士を選ぶときは何を確認すればいい? |
| 16 | 選び方・判断基準 | 相続に強い専門家はどう見分ければいい? |
| 17 | 選び方・判断基準 | 会社設立を依頼する専門家はどう選べばいい? |
| 18 | 選び方・判断基準 | 士業の口コミはどこまで信用していい? |
| 19 | 悩み・トラブル | 税理士の顧問料はいくらくらいが相場? |
| 20 | 悩み・トラブル | 弁護士への相談料はいくらかかる? |
| 21 | 悩み・トラブル | 司法書士に会社設立を依頼するといくらかかる? |
| 22 | 悩み・トラブル | 社労士と顧問契約するメリットは? |
| 23 | 悩み・トラブル | 士業に相談する前に何を準備すればいい? |
| 24 | 悩み・トラブル | 無料相談だけ利用しても大丈夫? |
| 25 | 定義・使い方 | 相続手続きは税理士と司法書士のどちらに相談すればいい? |
| 26 | 定義・使い方 | 会社設立は自分でもできる? |
| 27 | 定義・使い方 | 就業規則の作成は社労士に頼んだ方がいい? |
| 28 | 定義・使い方 | 契約書の作成は弁護士に依頼した方がいい? |
| 29 | 定義・使い方 | 補助金申請は行政書士に依頼できる? |
| 30 | 定義・使い方 | 確定申告を税理士に依頼するメリットは? |
よくある質問
Q 士業のGoogle上位サイトは、AIにも引用されますか?
士業の30問では、Google上位10位に出たサイトのうち、同じ質問でChatGPTまたはGeminiにも引用されたのは41.0%でした。AI別では、Geminiが38.5%、ChatGPTが5.5%です。上位にいれば引用される、という関係ではありません。
Q ChatGPTとGeminiでは、どちらがGoogle上位のサイトを引用しますか?
士業ではGeminiです。Google上位10位のサイトのうち、Geminiは38.5%を引用し、ChatGPTは5.5%でした。ChatGPTはおよそ18件に1件しか、上位10位のサイトを引用していません。
Q 同じサイトが、引用されたりされなかったりするのはなぜですか?
理由は今回の調査では分かりません。分かっているのは、同じサイトでも質問によって結果が入れ替わることです。マネーフォワード クラウドは、6問で上位にいて引用され、1問で上位にいたのに引用されず、2問では上位にいないのに引用されていました。
まとめ
士業の30問で、Google上位10位に出たサイトのうち、AIにも引用されたのは41.0%でした。ChatGPTに限ると5.5%です。
質問の型で見ると、「おすすめ」の質問は38.0%で、15業界全体より10ポイント低い値でした。 ChatGPTは、そのうち3問で、引用をすべてGoogleマップのURLにしていました。
社名で見ると、はっきりしたことがあります。同じサイトでも、質問によって結果が入れ替わります。 そして、AIに多く引用されたのは、弥生やマネーフォワード クラウドのような会計ソフトの会社のサイトでした。「士業の口コミはどこまで信用していい?」では、上位10位の10サイトが1つも引用されていません。
「うちはAIに出ている」「出ていない」と、事務所単位で判断することはできません。自社にとって重要な質問を選んで、1問ずつ、AIがどこを引用しているかを見る。 そうすると、検索では上位なのにAIでは出ていない質問と、検索の上位には出ていないのにAIでは出ている質問が、両方見えてきます。